ウクライナでは東部の激しい攻防が続いていますが、ロシア軍は攻勢を強めるウクライナ東部ルハンシク州で要衝セベロドネツクの半分を掌握したとみられます。東部ルハンシク州でウクライナ側が最後の拠点とするセベ…
からの記事と詳細 ( ロシア軍、東部の要衝セベロドネツクの半分を掌握か 市街戦続く | TBS NEWS DIG - TBS NEWS DIG Powered by JNN )
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ウクライナでは東部の激しい攻防が続いていますが、ロシア軍は攻勢を強めるウクライナ東部ルハンシク州で要衝セベロドネツクの半分を掌握したとみられます。東部ルハンシク州でウクライナ側が最後の拠点とするセベ…
【キーウ共同】ロシア軍は31日、ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツクのほぼ半分を掌握した。市長が通信アプリで認めた。ロシアは市を完全掌握すればルガンスク州全域を制圧することになり、市中心部に進軍、攻勢を強めている。ウクライナ軍は市を最後の拠点に抵抗しているが、市街戦が激化し、劣勢に立たされている。
ロシア軍は東部ドンバス地域のルガンスク、ドネツク両州の全域制圧が主要目標。市長に先立ち、親ロシア派「ルガンスク人民共和国」トップのパセチニク氏はタス通信が31日報じたインタビューで「セベロドネツクの3分の1を支配下に置いた」と表明していた。
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eMeetは、アクティブノイズキャンセリングを搭載したWeb会議向けヘッドセット「HS150」を発売した。Amazonでの価格は1万4,999円だが、現在4,000円オフクーポンにより1万999円で購入できる。
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また、6つのノイズキャンセリングマイクを備えており、独自技術のVoiceIAオーディオ処理技術により、マイクに入る周囲の音を遮断して相手に声を届けられるとしている。
接続はUSBのほかに、付属のドングルなどによるBluetooth 5.0接続にも対応。2台のデバイスとペアリング(マルチポイント)接続して切り替えることも可能。最長通話可能時間は48時間で、15分の充電で最長6時間の通話が可能な急速充電もサポートする。
ミュートはブームマイクの上げ下げ、およびミュートボタンを押して行なう。一方でHS100にあった着脱検知センサーは省かれており、着脱によるミュートや音楽再生停止機能は備えていない。
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[HUSTAR株式会社]
大学受験コーチング『スタディチェーン』( https://studychain.jp/ )の公式ブログ「スタディチェーン ブログ」編集部は、大学生を対象に志望校に合格できたかどうかの調査を行いました!
【調査概要:大学受験に関する調査】
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2022年2月16日~5月3日
調査人数 :82名
調査対象 :大学生
HUSTAR株式会社が運営する、1人ひとりに合わせた学習プランを指導するオンライン大学受験コーチング『スタディチェーン ブログ』 https://blog-studychain.com/ 編集部は大学生を対象に第一志望に合格できたかどうかの調査を行いました。
東大生を対象に「第一志望の大学に合格しましたか?」とアンケートを実施したところ以下のような結果となりました。
合格できた:59%
合格できなかった:41%
合格できた:59%
大学受験をするからにはやはり第一志望に受かりたいですよね、約半分以上の方が志望校に合格できているという結果になりました。非常にシビアな結果となりました。
合格できなかった:41%
合格できなかった方は約4割の方でした。この方々たちは第二志望以降の大学に現在通われていると思いますが、それでも大学生活を十分に満喫しているようです。
<リンク一覧(スタディチェーン)>
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■ 本件に関する取材のお申し込み先について
スタディチェーン 経営企画部 広報担当 山本
Email: cp-administration@studychain.jp
電話番号:07085111674
企業プレスリリース詳細へ (2022/05/31-11:47)
■パンツの長さの調整が自由自在
裾上げ済みのパンツはそのままお持ち帰りいただけるため、多くのお客様よりご支持いただいておりますが、昨今のビジネススタイルの多様化を受け、裾内部に芯地を貼ることで、ご自身のお好みの長さに調整できる「レングス調整」仕様のパンツも新たに発売いたします。最大2回、約6㎝まで調整が可能で、ボリュームのあるスニーカーを合わせるときは折り返して短く、きちんとドレスシューズを着用するときは伸ばすなど、多様な働き方やTPOに合わせて裾を調整することができます。
これからもORIHICAは、お客さまのニーズを反映した商品を開発・販売してまいります。
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③程よくカジュアルで何にでも合う綿混素材
ジャケットを合わせたり、リモートワークでポロシャツを合わせてもマッチする綿混素材。スタイリングの幅が広がります。
ソニーグループのゲーム事業を担うソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲーム事業を強化することを明らかにした。
2022年5月26日に開催した2022年度事業説明会において、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのジム・ライアン社長兼CEOは、2019年度実績では1割以下だったPC向けゲームのタイトル数を、2025年度には約3割程度にまで拡大することを公表。ここに2022年度以降に事業を本格化するモバイル向けゲームを加えて、半分弱の構成比にまで高める。PlayStation向けタイトル数は半分強になる。
そして、PC向けゲームタイトルの売上高は、2022年度には、前年比3.8倍となる3億ドル以上に引き上げる計画も打ち出した。
ライアン社長兼CEOは、「2025年度までにリリースする新作タイトルのほぼ半分がPCおよびモバイルになる」とし、「これまでの歴史において、最も劇的な変化になる。ソニー・インタラクティブエンタテインメントのビジネス構造を変革するものになる」と位置づけた。
では、なぜ、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲームタイトルを増やす方向に舵を切るのだろうか。
まずは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのPC向けゲームビジネスの現状を見てみよう。同社は、毎年のようにPC向けゲームのビッグタイトルを発売している。
2020年8月に発売した「Horizon Zero Dawn」は、2022年3月までに239万8,000本を販売し、売上高は6,000万ドルに達している。また、2021年5月に発売した「Days Gone」は85万2,000本を販売。売上高は2,270万ドルだ。さらに、2022年1月に発売した「God of War」は、わずか3カ月で97万1,000本を販売し、売上高は2,620万ドルに達している。
いずれも、PlayStation向けに比べると販売本数は10分の1程度ではあるが、それでもライアン社長兼CEOは、「最新の『God of War』についても、PCコミュニティからは高い評価を得ている」と、PC向けタイトルの実績に手応えを示す。実際、Metacritic Scoreでは93点という高評価を得ている。
同社によると、2020年度は3,500万ドルだったPC向けタイトルの売上高は、2021年度には8,000万ドルへと倍増以上の伸びを記録。さらに、先にも触れたように、2022年度には前年比3.8倍となる3億ドル以上に一気に引き上げる。そして、2022年度以降も、PCタイトルの増加により、売上成長を維持させる考えを示している。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲームビジネスを拡大する理由はいくつかある。1つは、成長しているゲーミングPC市場の領域にまでゲーム事業を拡大させるという狙いだ。
ライアン社長兼CEOは、「これまでは、コンソールという制限されたゲーム市場でビジネスを行なってきたが、PCおよびモバイルにまで事業の範囲を拡大することによって、より大きな市場でビジネスができるようになる。そして、私たちのゲームを楽しむ人たちを増やすことができる」とする。
さまざまな調査において、国内外のゲーミングPC市場が拡大することが示されている。しかも、その成長率は年平均で2桁台と極めて高い。成長市場に向けてコンテンツを横展開することで、ビジネスを拡大するというわけだ。
2つ目は、ライブサービスの広がりだ。ライアン社長兼CEOは、「2023年度以降は、ライブサービス戦略により、PC向けの売上高を大幅に増加させたい。この分野に対して、正しい知識を持ち、正しく実行すれば、大きな成長の機会につながる」と語る。
ライブサービスへの取り組みは、ソニーグループ全体での重要な取り組みの1つだ。
PlayStation Studiosでは、MLB The Show 22をライブサービスゲームとして提供を開始しているが、2022年度にはライブサービスゲームを3タイトルに増加。さらに、2025年度までに12タイトルのライブサービスゲームを市場投入する計画を明らかにしている。
ソニーがライブサービスに力を注ぐ理由は大きく2つある。
1つはライブサービス市場の急拡大が見込まれている点だ。IDGコンサルティングの調査によると、ゲーミングのカテゴリ別市場成長規模は、コンソール向けパッケージソフトウェアが2021年の110億ドルから、2025年には70億ドルへと縮小するのに対して、ライブサービスが含まれるデジタルアドオン分野は、150億ドルから240億ドルへと拡大。市場全体の約6割を占めると予測されている。
成長市場をしっかりとキャッチアップする狙いがあり、PlayStation 5の事業戦略でもここにフォーカス。2019年度実績は12%に留まっていたライブサービス向け投資を、2025年度には55%にまで引き上げる計画だ。ライブサービス市場の急拡大は、最優先で対応すべき、見逃せない動きとなっている。
もう1つの狙いは、ライブサービスが、ソニーグループが持つIPを幅広く活用できる場になるという点だ。
ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長 CEOは、「ライブサービスにより、ソニーミュージックのアーティストがゲーム空間の中で、すでに多くのライブパフォーマンスを行なっている。たとえば、Fortniteは、ゲームをプレイするだけでなく、時間と空間を共有でき、アーティストにとっては、ゲームが新たな表現の場になり、ゲーム以外のIPの価値も高めるライブネットワーク空間になっている」としながら、「ライブサービスは、新しいライブエンタテインメント体験の創出に向けた取り組みを強化していくことで、ソニーグループが持つ映画や音楽、アニメといった多様なエンタテインメント事業と、長年取り組んできたゲーム技術が融合し、クリエイターとユーザーがつながるライブネットワーク空間を実現し、新たな感動体験を創出したい」と語る。
ソニーグループは、グループ間の連携により、IP価値の最大化を図っており、ライブサービスは、その戦略とも合致する。
たとえば、「鬼滅の刃」では、原作コミック作品を、ソニーグループのアニプレックスがTVアニメ化し、2019年のTV放送開始時に、マンガファンからアニメファンにまで支持を広げ、2020年の劇場公開により、より幅広いファン層を獲得。歴史的ヒットとなった劇場公開の勢いを維持しながら、音楽、ビデオ、ゲーム、グッズへと展開。アニメと映画の主題歌はソニーミュージックのアーティストであるLiSAさんが歌った。
また、新TVシリーズや海外展開といった形で事業を拡大した。1つのコンテンツをグループのリソースを最大限に活用した事例と言える。
人気ゲームをもとにした大型長編映画である「Uncharted」は、約4億ドルの興行成績をあげており、その成果をもとに、PlayStationと連携した映画およびTV番組プロジェクトは、「The Last of US」、「Twisted Metal」、「Ghosts of Tsushima」など、10タイトルが進行しているという。
ライブサービスも、同様にIP価値の最大化の取り組みの中で、重要なツールとなる。
ゲーム事業の拡大だけでなく、ソニーグループの音楽、映画、アニメなどのIPが、ライブサービスを通じて広がることになるからだ。
ソニーグループでは、将来、DTC(Direct to Consumer)の強化によって、全世界の10億人とつながる壮大な目標を掲げている。ライブサービスは、そのための重要なツールになるだろう。
そして、マルチプラットフォームが前提となるライブサービスゲームは、PC環境にも展開されることになる。PC向けゲーム事業拡大と、ライブサービスの拡大といった目標は、同じ線上にあるのだ。
もう1つ付け加えておきたいのが、ソニーグループでは、今後、メタバースへの本格展開も視野に入れており、その取り組みも、同じ方向の文脈で語ることができるという点だ。
吉田会長兼社長 CEOは、「メタバースにはいくつかの種類がある。人同士のコミュニケーションをベースにしたメタバースや、NFTなどの経済圏を中心にしたメタバース、デジタルツインなどのインダストリーメタバースなどである。ソニーグループは、これらとは異なり、エンタテインメントからメタバースを考え、ゲームやスポーツなどを切り口にしたいと思っている。特に、ゲームという観点では、メタバースにおいてもビジネスモデルができあがりつつある。また、ライブサービスを展開できる土壌もここで生まれている」とする。
すでにソニーグループが取り組んでいるメタバースが、英プロサッカー プレミアムリーグのマンチェスター・シティFCとの協業によるバーチャルファンエンゲージメントの実証実験である。さらに、全豪オープンやイタリアのプロサッカーリーグ セリエAで判定支援などにも使われているHawk-Eyeを活用し、リアルの映像をもとに忠実に再現したバーチャルコンテンツにより、新たなユーザー体験の創造にも取り組んでおり、これもメタバースの世界の実現につながっている。
そして、ソニーグループのメタバースへの挑戦において、PCへの対応は重要な要素の1つになるというわけだ。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが、PC向けゲーム事業を拡大するための準備は着実に進められてきた。それは、ゲーム分野における買収戦略からも明らかだ。
ソニーグループでは、PlayStation Studiosの強化に向けて、積極的な買収を行なっており、この1年間だけでも約10社の買収および出資を行なっている。
また、これ以外にも、Fortniteを展開している米Epic Gamesに対して、2020年の2億5,000万ドル、2021年の2億ドルの出資に続き、新たに10億ドルを出資することを発表している。
こうした動きの中で、PC向けゲーム事業の拡大に直接的な影響をおよぼすのが、2021年7月に買収したオランダのゲームスタジオであるNixxes Softwareである。
同社は、PCへのゲーム移植で実績を持つ企業であり、ソニーグループの吉田会長兼社長CEOは、「PlayStation Studios のすべてのスタジオを対象に、PCへのゲーム移植を、技術面から横断的に支えることになる」とする。
そして、「今後も、マルチプラットフォーム対応や新規IP開発、アドオンコンテンツによるサービス強化を目的に戦略投資を積極的に進めていく」と述べている。
Nixxes Softwareの存在が、PC向けゲームタイトルの拡大を加速するのは明らかだ。
もう1つの重要な買収が米Bungieである。Bungieは、「Halo」や「Destiny」などの大ヒットタイトルを投入してきた実績があり、900人を超えるクリエイティブ人材を擁している。
ソニーグループ 副社長兼CFOの十時裕樹氏は、「Bungieは、ライブサービスの成長性に早い時期から着目し、この機会を捉えて、Destinyにライブサービス機能を取り込み、この分野での豊富な経験と高い技術を持っている」と前置きし、「これまでにも協業の可能性を追求してきたが、両社が持つクリエイティブ領域での強みや、企業文化の融合を通じ、さらなる成長ができるとの確信が得られたため、買収を進めることになった。Bungieはソニー・インタラクティブエンタテインメント傘下においても、独立したスタジオとして、プレイステーション以外のプラットフォームも継続的に展開していく。また、Bungieが持つライブゲームサービスの知見や技術をグループ内に取り込み、PlayStation Studiosの各社が制作するゲームIPにも活用していく狙いがある」とする。
吉田会長兼社長 CEOも、「Bungieの経営陣から、ライブサービスはユーザーとともにインタラクティブにゲームを開発していくことが大切であるということを教えてもらった。これは、ソニーグループが足りていない部分でもある。Bungieからライブサービスを学び、これを、PlayStation Studiosが計画しているライブサービスゲームの品揃えにつなげたい」とする。
さらに、「Bungieの買収は、マルチプラットフォーム展開の成長機会を生むことになる。プレイステーションプラットフォーム以外での新たなユーザーの獲得と、エンゲージメントの向上を進めることで、ソニーグループが掲げているゲーム事業のエコシステムのさらなる拡大という長期的な成長戦略を前進させることができる。Bungieの買収を起爆剤として、自社制作ソフトウェアの成長を加速させてきたい」(ソニーグループの十時副社長兼CFO)とする。
ソニーグループでは、PlayStation Networkユーザー向けのサービスとして、PlayStation Now on PCをすでに提供。PS Nowのゲームコレクションのすべてを、Windows PCでストリーミングし、数100本を超えるゲームをオンデマンドに利用できるようにしている。
だが、ソニーグループの経営トップの発言を聞くと、今後は、こうした動きだけでなく、より本腰を入れて、PC向けゲームに取り組む姿勢が伝わってくる。そして、そこではライブサービスゲームやメタバースが重要な鍵になる。
いずれにしろ、今後、PlayStation Studiosから、数多くのPC向けゲームが登場してくることは、PCユーザーにとってはうれしいことに変わりない。
2014年にVAIO事業は切り離して以降、PC業界との関わりが薄かったソニーグループが、PC業界との距離を少しずつ縮めはじめたとも言えそうだ。
ソニーグループのゲーム事業を担うソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲーム事業を強化することを明らかにした。
2022年5月26日に開催した2022年度事業説明会において、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのジム・ライアン社長兼CEOは、2019年度実績では1割以下だったPC向けゲームのタイトル数を、2025年度には約3割程度にまで拡大することを公表。ここに2022年度以降に事業を本格化するモバイル向けゲームを加えて、半分弱の構成比にまで高める。PlayStation向けタイトル数は半分強になる。
そして、PC向けゲームタイトルの売上高は、2022年度には、前年比3.8倍となる3億ドル以上に引き上げる計画も打ち出した。
ライアン社長兼CEOは、「2025年度までにリリースする新作タイトルのほぼ半分がPCおよびモバイルになる」とし、「これまでの歴史において、最も劇的な変化になる。ソニー・インタラクティブエンタテインメントのビジネス構造を変革するものになる」と位置づけた。
では、なぜ、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲームタイトルを増やす方向に舵を切るのだろうか。
まずは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのPC向けゲームビジネスの現状を見てみよう。同社は、毎年のようにPC向けゲームのビッグタイトルを発売している。
2020年8月に発売した「Horizon Zero Dawn」は、2022年3月までに239万8,000本を販売し、売上高は6,000万ドルに達している。また、2021年5月に発売した「Days Gone」は85万2,000本を販売。売上高は2,270万ドルだ。さらに、2022年1月に発売した「God of War」は、わずか3カ月で97万1,000本を販売し、売上高は2,620万ドルに達している。
いずれも、PlayStation向けに比べると販売本数は10分の1程度ではあるが、それでもライアン社長兼CEOは、「最新の『God of War』についても、PCコミュニティからは高い評価を得ている」と、PC向けタイトルの実績に手応えを示す。実際、Metacritic Scoreでは93点という高評価を得ている。
同社によると、2020年度は3,500万ドルだったPC向けタイトルの売上高は、2021年度には8,000万ドルへと倍増以上の伸びを記録。さらに、先にも触れたように、2022年度には前年比3.8倍となる3億ドル以上に一気に引き上げる。そして、2022年度以降も、PCタイトルの増加により、売上成長を維持させる考えを示している。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PC向けゲームビジネスを拡大する理由はいくつかある。1つは、成長しているゲーミングPC市場の領域にまでゲーム事業を拡大させるという狙いだ。
ライアン社長兼CEOは、「これまでは、コンソールという制限されたゲーム市場でビジネスを行なってきたが、PCおよびモバイルにまで事業の範囲を拡大することによって、より大きな市場でビジネスができるようになる。そして、私たちのゲームを楽しむ人たちを増やすことができる」とする。
さまざまな調査において、国内外のゲーミングPC市場が拡大することが示されている。しかも、その成長率は年平均で2桁台と極めて高い。成長市場に向けてコンテンツを横展開することで、ビジネスを拡大するというわけだ。
2つ目は、ライブサービスの広がりだ。ライアン社長兼CEOは、「2023年度以降は、ライブサービス戦略により、PC向けの売上高を大幅に増加させたい。この分野に対して、正しい知識を持ち、正しく実行すれば、大きな成長の機会につながる」と語る。
ライブサービスへの取り組みは、ソニーグループ全体での重要な取り組みの1つだ。
PlayStation Studiosでは、MLB The Show 22をライブサービスゲームとして提供を開始しているが、2022年度にはライブサービスゲームを3タイトルに増加。さらに、2025年度までに12タイトルのライブサービスゲームを市場投入する計画を明らかにしている。
ソニーがライブサービスに力を注ぐ理由は大きく2つある。
1つはライブサービス市場の急拡大が見込まれている点だ。IDGコンサルティングの調査によると、ゲーミングのカテゴリ別市場成長規模は、コンソール向けパッケージソフトウェアが2021年の110億ドルから、2025年には70億ドルへと縮小するのに対して、ライブサービスが含まれるデジタルアドオン分野は、150億ドルから240億ドルへと拡大。市場全体の約6割を占めると予測されている。
成長市場をしっかりとキャッチアップする狙いがあり、PlayStation 5の事業戦略でもここにフォーカス。2019年度実績は12%に留まっていたライブサービス向け投資を、2025年度には55%にまで引き上げる計画だ。ライブサービス市場の急拡大は、最優先で対応すべき、見逃せない動きとなっている。
もう1つの狙いは、ライブサービスが、ソニーグループが持つIPを幅広く活用できる場になるという点だ。
ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長 CEOは、「ライブサービスにより、ソニーミュージックのアーティストがゲーム空間の中で、すでに多くのライブパフォーマンスを行なっている。たとえば、Fortniteは、ゲームをプレイするだけでなく、時間と空間を共有でき、アーティストにとっては、ゲームが新たな表現の場になり、ゲーム以外のIPの価値も高めるライブネットワーク空間になっている」としながら、「ライブサービスは、新しいライブエンタテインメント体験の創出に向けた取り組みを強化していくことで、ソニーグループが持つ映画や音楽、アニメといった多様なエンタテインメント事業と、長年取り組んできたゲーム技術が融合し、クリエイターとユーザーがつながるライブネットワーク空間を実現し、新たな感動体験を創出したい」と語る。
ソニーグループは、グループ間の連携により、IP価値の最大化を図っており、ライブサービスは、その戦略とも合致する。
たとえば、「鬼滅の刃」では、原作コミック作品を、ソニーグループのアニプレックスがTVアニメ化し、2019年のTV放送開始時に、マンガファンからアニメファンにまで支持を広げ、2020年の劇場公開により、より幅広いファン層を獲得。歴史的ヒットとなった劇場公開の勢いを維持しながら、音楽、ビデオ、ゲーム、グッズへと展開。アニメと映画の主題歌はソニーミュージックのアーティストであるLiSAさんが歌った。
また、新TVシリーズや海外展開といった形で事業を拡大した。1つのコンテンツをグループのリソースを最大限に活用した事例と言える。
人気ゲームをもとにした大型長編映画である「Uncharted」は、約4億ドルの興行成績をあげており、その成果をもとに、PlayStationと連携した映画およびTV番組プロジェクトは、「The Last of US」、「Twisted Metal」、「Ghosts of Tsushima」など、10タイトルが進行しているという。
ライブサービスも、同様にIP価値の最大化の取り組みの中で、重要なツールとなる。
ゲーム事業の拡大だけでなく、ソニーグループの音楽、映画、アニメなどのIPが、ライブサービスを通じて広がることになるからだ。
ソニーグループでは、将来、DTC(Direct to Consumer)の強化によって、全世界の10億人とつながる壮大な目標を掲げている。ライブサービスは、そのための重要なツールになるだろう。
そして、マルチプラットフォームが前提となるライブサービスゲームは、PC環境にも展開されることになる。PC向けゲーム事業拡大と、ライブサービスの拡大といった目標は、同じ線上にあるのだ。
もう1つ付け加えておきたいのが、ソニーグループでは、今後、メタバースへの本格展開も視野に入れており、その取り組みも、同じ方向の文脈で語ることができるという点だ。
吉田会長兼社長 CEOは、「メタバースにはいくつかの種類がある。人同士のコミュニケーションをベースにしたメタバースや、NFTなどの経済圏を中心にしたメタバース、デジタルツインなどのインダストリーメタバースなどである。ソニーグループは、これらとは異なり、エンタテインメントからメタバースを考え、ゲームやスポーツなどを切り口にしたいと思っている。特に、ゲームという観点では、メタバースにおいてもビジネスモデルができあがりつつある。また、ライブサービスを展開できる土壌もここで生まれている」とする。
すでにソニーグループが取り組んでいるメタバースが、英プロサッカー プレミアムリーグのマンチェスター・シティFCとの協業によるバーチャルファンエンゲージメントの実証実験である。さらに、全豪オープンやイタリアのプロサッカーリーグ セリエAで判定支援などにも使われているHawk-Eyeを活用し、リアルの映像をもとに忠実に再現したバーチャルコンテンツにより、新たなユーザー体験の創造にも取り組んでおり、これもメタバースの世界の実現につながっている。
そして、ソニーグループのメタバースへの挑戦において、PCへの対応は重要な要素の1つになるというわけだ。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが、PC向けゲーム事業を拡大するための準備は着実に進められてきた。それは、ゲーム分野における買収戦略からも明らかだ。
ソニーグループでは、PlayStation Studiosの強化に向けて、積極的な買収を行なっており、この1年間だけでも約10社の買収および出資を行なっている。
また、これ以外にも、Fortniteを展開している米Epic Gamesに対して、2020年の2億5,000万ドル、2021年の2億ドルの出資に続き、新たに10億ドルを出資することを発表している。
こうした動きの中で、PC向けゲーム事業の拡大に直接的な影響をおよぼすのが、2021年7月に買収したオランダのゲームスタジオであるNixxes Softwareである。
同社は、PCへのゲーム移植で実績を持つ企業であり、ソニーグループの吉田会長兼社長CEOは、「PlayStation Studios のすべてのスタジオを対象に、PCへのゲーム移植を、技術面から横断的に支えることになる」とする。
そして、「今後も、マルチプラットフォーム対応や新規IP開発、アドオンコンテンツによるサービス強化を目的に戦略投資を積極的に進めていく」と述べている。
Nixxes Softwareの存在が、PC向けゲームタイトルの拡大を加速するのは明らかだ。
もう1つの重要な買収が米Bungieである。Bungieは、「Halo」や「Destiny」などの大ヒットタイトルを投入してきた実績があり、900人を超えるクリエイティブ人材を擁している。
ソニーグループ 副社長兼CFOの十時裕樹氏は、「Bungieは、ライブサービスの成長性に早い時期から着目し、この機会を捉えて、Destinyにライブサービス機能を取り込み、この分野での豊富な経験と高い技術を持っている」と前置きし、「これまでにも協業の可能性を追求してきたが、両社が持つクリエイティブ領域での強みや、企業文化の融合を通じ、さらなる成長ができるとの確信が得られたため、買収を進めることになった。Bungieはソニー・インタラクティブエンタテインメント傘下においても、独立したスタジオとして、プレイステーション以外のプラットフォームも継続的に展開していく。また、Bungieが持つライブゲームサービスの知見や技術をグループ内に取り込み、PlayStation Studiosの各社が制作するゲームIPにも活用していく狙いがある」とする。
吉田会長兼社長 CEOも、「Bungieの経営陣から、ライブサービスはユーザーとともにインタラクティブにゲームを開発していくことが大切であるということを教えてもらった。これは、ソニーグループが足りていない部分でもある。Bungieからライブサービスを学び、これを、PlayStation Studiosが計画しているライブサービスゲームの品揃えにつなげたい」とする。
さらに、「Bungieの買収は、マルチプラットフォーム展開の成長機会を生むことになる。プレイステーションプラットフォーム以外での新たなユーザーの獲得と、エンゲージメントの向上を進めることで、ソニーグループが掲げているゲーム事業のエコシステムのさらなる拡大という長期的な成長戦略を前進させることができる。Bungieの買収を起爆剤として、自社制作ソフトウェアの成長を加速させてきたい」(ソニーグループの十時副社長兼CFO)とする。
ソニーグループでは、PlayStation Networkユーザー向けのサービスとして、PlayStation Now on PCをすでに提供。PS Nowのゲームコレクションのすべてを、Windows PCでストリーミングし、数100本を超えるゲームをオンデマンドに利用できるようにしている。
だが、ソニーグループの経営トップの発言を聞くと、今後は、こうした動きだけでなく、より本腰を入れて、PC向けゲームに取り組む姿勢が伝わってくる。そして、そこではライブサービスゲームやメタバースが重要な鍵になる。
いずれにしろ、今後、PlayStation Studiosから、数多くのPC向けゲームが登場してくることは、PCユーザーにとってはうれしいことに変わりない。
2014年にVAIO事業は切り離して以降、PC業界との関わりが薄かったソニーグループが、PC業界との距離を少しずつ縮めはじめたとも言えそうだ。
エレコムからUSB 3.0接続に対応したWi-Fi 6対応子機「WDC-X1201DU3-B」が発売された。Wi-Fi 5以前のPCやWi-Fi非対応のPCを手軽にWi-Fi 6化できるアダプターだ。
そこで、実際にWi-Fi 5対応のPCに接続して、どれくらい速度が向上するのかを検証してみた。
自宅のアクセスポイントをWi-Fi 6対応製品に置き換えるのであれば、同時にクライアント側のWi-Fi環境も見直すべきだ。
特に、Wi-Fi 5以前に対応したPCの場合、そのままWi-Fi 6対応のアクセスポイントに接続すると、Wi-Fi 6接続時の半分、いや電波状況によっては10分の1ほどしか、その実力を発揮させることができないケースがある。
最近はテレワークの普及によって、自宅で眠っていた古いPCや、中古で販売されている低価格なPCを再利用するようなケースも増えているが、こうしたPCに内蔵されているWi-Fiの規格は、Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)以前となっている場合がほとんどだ。
せっかく自宅のアクセスポイントをWi-Fi 6化によって高速化しても、PC側がWi-Fi 5対応のままだと、「電波が届かない」「Wi-Fiが遅い」といったトラブルは解消されない可能性がある。
そこで、今回取り上げるのがエレコムから新たに発売されたUSB 3.0接続のWi-Fi 6対応子機「WDC-X1201DU3-B」だ。
現状、USB接続のWi-Fi 6対応子機は、バッファロー、ASUSからも発売されているが、今回のエレコムの製品は既存製品に比べ、本体がスリムなのが特徴だ。長さはバッファローの方が短いが、本製品は奥行きが14mmとスリムな形状になっている。
あまり機会があるとは思えないが、カバンやポケットなどに入れて持ち運ぶ場合に、かさばらない印象だ。
ただし、価格は、Amazon.co.jpの5月26日時点の比較では、バッファローよりも1000円ほど高い。しかも、バッファロー、ASUSともに1mほどの長さのクレードルが付属しているが、本製品には20cmほどの延長ケーブルしか付属していない。こうした点を考えると、コストパフォーマンスという意味では、競合に若干劣るかもしれない。
ただし、スペックの最大通信速度は、5GHz帯が1201Mbps(2ストリーム80MHz幅)、2.4GHz帯が574Mbps(2ストリーム40MHz幅)で競合と横並びだ。搭載チップも同等のRealtek 8832AUとなっている。
Wi-Fi 6対応PCで利用されているIntel AX210/200系は、160MHz幅で最大2402Mbpsを実現できるが、現状、USB接続のWi-Fi 6子機に160MHz幅に対応した製品は存在せず、本製品の速度も最大1201Mbpsまでとなっている。
エレコム | バッファロー | ASUS | |
WDC-X1201DU3-B | WI-U3-1200AX2/N | USB-AX56 | |
実売価格 | 6973円 | 5980円 | 7980円 |
最大速度 | 1201+574Mbps | ← | ← |
USB | USB 3.0/2.0 | ← | ← |
アンテナ | 内蔵 | 内蔵 | 開閉式 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 88×28×14mm | 80×22×30mm | 115×30×17.5mm |
気になる性能だが、Wi-Fi 5に比べると、かなり高速化が可能だ。以下のグラフは、木造3階建ての筆者宅で、1階にWi-Fi 6対応ルーター(WXR-5950AX12)を設置し、各階でiPerf3による速度を測定した結果だ。
PCには、Wi-Fi 5対応の無線LAN(Wireless AC7260)を内蔵した古いPC(ThinkPad E550)を利用した。2013年登場なので、IEEE 802.11ac対応チップの中でもかなり古い世代の製品だ。
同じIEEE 802.11ac対応でも、最近のPCはより新しい世代のチップが採用されているので、今回のテストほど顕著な差が出ない場合も考えられる。今回の検証は、あくまでも古いPCを利用することのデメリットを検証するためのものであることを、あらかじめお断りしておく。
1F | 2F | 3F入口 | 3F窓際 | ||
内蔵Wi-Fi 5(Wireless AC7260) | 上り | 358 | 55.9 | 11 | 11.5 |
下り | 573 | 244 | 148 | 42.2 | |
WDC-X1201DU3-B(USB 3.0接続) | 上り | 659 | 336 | 216 | 156 |
下り | 754 | 508 | 398 | 288 | |
WDC-X1201DU3-B(USB 2.0接続) | 上り | 307 | 316 | 299 | 167 |
下り | 289 | 280 | 279 | 274 |
※サーバー CPU:Ryzen 3900X、メモリ:32GB、ストレージ:1TB NVMe SSD、LAN:Realtekオンボード2.5GBASE-T、OS:Windows 11 Pro ※クライアント ThinkPad E550 ※ルーター WXR-5950AX12
結果を見ると、かなり速度が改善されていることが分かる。Wi-Fi 5では、近距離は下り500Mbpsオーバーと実用的なものの、距離が離れるほど速度の低下が激しく、最も遠い3階端では40Mbps前後となってしまった。
一方、WDC-X1201DU3-B接続時は、近距離で下り700Mbpsオーバー、3階端でも288Mbpsとかなり高速化されている。3階窓際はWi-Fi 5比で約6.8倍(!)だ。この違いは大きい。
また、Wi-Fi 5は上りがかなり遅くなる傾向が見られ、3階では10Mbps前後にまで落ち込んでしまった。WDC-X1201DU3-Bの利用時は上りもきちんと高速化されており、ビデオ通話のように上りの帯域を利用する場合の効果が期待できることも明らかになった。
古い世代のWi-Fi 5は長距離性能が弱めなので、通信エリアの拡大という意味でも、WDC-X1201DU3-Bを利用するメリットはあるだろう。
なお、今回はUSB 2.0接続時の結果も検証してみた。古いPCでは、USB 3.0で利用できるポートが限られている場合もあり、どうしてもUSB 2.0で接続しなければならないケースも考えられる。
USB 2.0接続の場合、インターフェースの転送速度が480Mbpsまでとなるため、上記グラフのようにWi-Fiの速度も300Mbps前後で頭打ちとなってしまう。
このため、近距離ではUSB 3.0接続時の半分以下になってしまうので、もったいない気がするが、3階など長距離の環境では、そもそもWi-Fiのリンク速度が下がるため、こうしたインターフェースのボトルネックが問題にならなくなる。
例えば、最も遠い3階窓際では、USB 2.0接続で下り274Mbps、USB 3.0接続で下り288Mbpsと、ほぼ違いが見られない。
つまり、アクセスポイントからある程度離れた場所で利用するのであれば、USB2.0接続でも実用上は問題ないことになる。
PCで利用可能なUSBポートが限られているケースでも、WDC-X1201DU3-Bを導入する価値は十分にありそうだ。
以上、エレコムのUSB 3.0接続Wi-Fi 6子機「WDC-X1201DU3-B」を実際に利用してみた。
古いWi-Fi 5に比べて、Wi-Fi 6対応USB接続子機自体の優位性は明らかだ。古いPCをテレワーク用途などに転用する場合は、SSDの換装などに加え、USB接続Wi-Fi 6子機の導入も併せて検討すると、幸せになれそうだ。
ただし、本製品が競合に対して明確なアドバンテージがあるかというと、なかなか判断が難しい。スリムであることはメリットだが、クレードルなしで、価格も若干高いのは不利と言える。付属の延長ケーブルは柔らかいので、USB子機を垂直に立てるような使い方はできない。
セットアップ時に内蔵のWi-Fiをあらかじめ無効化しておくように明記されているなど、実用的なセットアップガイドはエレコムならではの特徴と言えるが、本製品の場合、そもそもドライバーをダウンロードしてインストールするだけと、セットアップに迷うような製品でもない。
もう一押し、競合と比較した際の明確なメリットが欲しかったところだ。