新型コロナウイルスの感染拡大を受け、俳優や音楽関係者の収入が激減している。日本俳優連合が実施したアンケートでは「4月の収入が50%以下になる」「無収入」と答えた人が6割超となった。フリーランス向けの公的な給付金を知らないと答えた人が4割近くに及ぶなど、支援策をわかりやすく伝える取り組みも急務だ。
日本俳優連合には約2600人の俳優が加入している。アンケートは4月14～19日に実施し、組合員以外を含め1020件の回答を得た。4月の収入について「50%以下になりそう」と答えた人が34.4%、「無収入になりそう」と答えた人が27.6%だった。
政府は中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円を支給する「持続化給付金」を設けた。だが、これを「知らなかった」と答えた人も39.5%いた。受給には収入が減ったことの証明が必要だが「できなそう」「全てはできない」「記録がなくできなそう」と答えた人が45.7%に上った。
公的支援を受ける手続きも「自分で滞りなくできる自信がない」との回答が77.5%と、不安の声が上がった。「収入が一定でなく、減収の証明が難しい」「支援の条件をフローチャートなどで示してほしい」という意見が寄せられた。
音楽関係者の減収も深刻だ。日本ポピュラー音楽学会は4月9～16日に調査を実施し、895件の回答を得た。3～5月の仕事が7割以上なくなったと答えた人が86.6%だった。全てなくなった人も43.1%いた。その結果、収入が見込みより半分以上減ると回答した人が8割に上った。
「コロナの影響で、バイトもできない。雇用や補償などしっかりとした受け皿が必要」（オーケストラ契約団員）など、支援の充実を求める声が上がった。
（北村光）
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May 07, 2020
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新型コロナ:俳優「収入半分以下に」6割超 新型コロナ調査結果 - 日本経済新聞
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