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Friday, May 15, 2020

ネット麻雀、遠隔カラオケ……オンラインでつながり始めたアクティブシニアたち - ITmedia

 新型コロナウイルスの流行で自粛期間が長引く中、人と人を結び付けるネットワークサービスにも変化が現れている。とりわけ顕著なのが、オンライン会議システムを用いて従来のシステムを発展させたサービスだ。ZoomをはじめURLの発行で手軽にオンラインで話ができることが周知されたことで、カメラを通じたコミュニケーションに対するハードルが下がっている。

 シニア向けコミュニティーサイト「趣味人倶楽部」は35万人が登録するサービスだ。新型コロナウイルスが流行する前は、毎月1600件ものオフラインイベントが開催されていた人気コミュニティーだったが、オフラインイベントを自粛せねばならない中、オンラインでのイベントへと軸足が移りつつあるという。

写真はイメージ(提供:ゲッティイメージズ)

 企業のリファラル採用を支援するサービス「My Refer」もオフラインイベントのサポート機能を追加。いわゆる「オンライン飲み会」を企業側がサポートすることで、社員とその周辺コミュニティーの活性化を促す意図がある。

 親子に目を向けたオンラインサービスも、今回の新型コロナウイルス流行で注目を浴びている。Asovivit(アソビビット)はZOOMを用いて、体操や英語、お絵かき、クイズ、ゲーム等幅広いテーマからコンテンツを選び、30分500円からオンラインで遊びながら学習できるサービスだ。

オンラインでつながり始めたアクティブシニアたち

 オースタンスが運営する「趣味人倶楽部」は、35万人が登録する主にシニア層の“趣味人”が集まるソーシャルネットワークサービスだ。多様な趣味を楽しむアクティブシニアたちが、時間や場所といった制約を超えてコミュニケーションする場として、DeNAが開発・運営していたが、2019年5月にシニア向けのアーティスト支援などを手掛けていた平均年齢20代後半という若いオースタンスに事業譲渡された。

 オースタンスで広報を担当する佐藤璃子氏は「もともと“私の好きが世界を動かす”というコンセプトで立ち上げたベンチャーでしたが、年配の世代にエネルギッシュで新たな感性をもたらしてくれる人たちがいることに気付き、(自分たちの世代だけではなく)シニア世代の持つエネルギーを事業の中心に据えようと考えた」と話す。

シニア向けコミュニティーサイト「趣味人倶楽部」

 趣味人倶楽部のサービス設計はmixiに近い。実際に筆者も参加してみたが、近年のSNSにあるようなタイムラインに情報が流れていくスピード感はないものの、落ち着いた雰囲気の中で特定の趣味を持つもの同士が緩やかな連帯を作っている。

 サービス名からも想像されるように、趣味ごとのサークル活動は非常に活発。前述した通り、新型コロナウイルスの影響を受ける前までは、毎月1600件以上のイベントが開催されていた。

 同社が博報堂と共同で実施した調査によると、新型コロナウイルスの流行以降、オンラインサービスの利用率がシニア層でも大幅に高まり、テレビに次ぐメディア、情報源になっているほか、映像配信サービスの利用率なども向上しているという結果が出ている。

 こうした状況を背景に4月10日に始めたのが、オンラインでのミーティングイベントを募集可能にするサービスだった。

距離を超えたコミュニケーションの輪が広がる

 趣味人倶楽部には以前からイベント告知の機能があったが、告知フォームにオンライン会議のURLを入力可能とした。告知に対して参加が認められたメンバーにのみ、発行されたURLが見える。

オンラインイベントに参加するシニア層

 開始直後はオンライン会議でのイベント、サークル活動に及び腰のユーザーが多かったようだが、オンライン飲み会などの話題が広がるにつれ増加し、開始3週間でおよそ40件のオンライン会議が開催されるようになったという。

 これまでの趣味人倶楽部は、オンラインで地域を超えたコミュニティーが形成されながらも、イベントはオフラインが中心だった。ところがオンラインイベントとなり、これまで顔を合わせなかった遠方の仲間もイベントに参加可能となり交流の幅が広がっていると佐藤氏は話す。

 「ネット麻雀会やオンライン飲み会、鎌倉検定一級のメンバーが解説する歴史の会のほか、パソコンにマイクをつなぐ形でオンラインカラオケ大会なども開催されています(佐藤氏)」

 4月中の参加人数はトータル1000人を超え、さらにイベントの数は増加中。とりわけカラオケ大会の開催数は急増しているようだ。

企業が“ネット飲み”を支援する理由

 一方、低コストで求める人材を集めやすいことから多くの企業が取り入れているリファラル採用でも、オンライン化が進んでいる。デューダブランドで知られるパーソナルキャリアの社内ベンチャーとして、同社より出資を受けてスピンアウトしたHRテックベンチャー「My Refer」も、オンライン会議システムを自社のシステムに積極的に取り入れようと、こちらも4月10日に機能を追加した。

 社員個人が自社に向いた人材を紹介するリファラル採用は、外部リソースを使った人材探しよりも低廉なだけではなく、企業文化にフィットした能力の高い人材を採用しやすいといった利点があるが、一方で紹介する社員の人脈に依存する。

 My Referは人事部門と社員たちをつなぎ、社員から寄せられる情報などから人材情報をプール。採用につなげるまでのさまざまな仕組みがオンライン化されており、社員側はスマートフォンのアプリから、簡単に所属する企業が求める人材情報を入手できる。

 もっとも、“必要な人材を社員が積極的に探してくる”ケースは少なく、大多数は日常的なコミュニティーの中で友人と接することで採用が進むことがほとんどだという。My Referの広報の岩田知佳氏によると「同窓会や知人との会食の中で、知人の転職に対する意識や仕事のスタイルなどを知り、自社にマッチするのではないかと誘うケースは7から8割に達する」という。

 新型コロナウイルスの影響で、そうした社外交流の場が失われていることから、より積極的に社外との交流を促す動きは、すでに出始めている。社外とのコミュニケーションだけではなく、社内コミュニケーションも接点が薄くなりがちだからだ。

 例えば、グリーは月に1回、1人3000円までオンライン交際費を支給、ネットフロンティアもリモートランチ会500円、リモート飲み会1000円までを支給する。さらにバリュークリエーションは、特に1回あたりの制限を設けず毎月最大8000円まで費用負担する。

 My Referはこうした流れをリファラル採用でも活用できるよう、社員が気軽にオンライン飲み会を申請できるよう、オンライン会議のURLを入力できるようにした。すでに、ウルル、エス・エム・エスキャリアといった企業が採用を決めている。

オンラインで遊びと学びのコンテンツをワンコインから

 一方、RambleOnが運営を開始したAsovivit(アソビビット)は子どもの遊び場をオンラインで提供しようという取り組みだ。サービス開始は4月27日と出来立てホヤホヤ。オンラインでのコミュニケーションにはZoomを用い、多様なジャンルのスペシャリストが子供向けのコンテンツを提供する。

Zoomで子ども向けコンテンツを配信する「Asovivit」(アソビビット)

 実際にサービスにアクセスしてみると、Zoomを通じて児童館で開催されているプログラムに参加しているような印象を持った。コンテンツはお絵描き、音楽、ダンス、語学、工作教室などが用意されており、単なる遊びだけではなく教育の視点も多く取り入れている。

 こうしたオンラインコンテンツは月額固定制のサービスが多いが、それぞれ30分のプログラムを個別に購入可能とし、最初の一歩を踏み出しやすくなっている。まだコンテンツ数は少ないが、両親、子供がともに自宅で過ごす時間が長くなっている中、子どもたち自身がネットを通じて遊ぶ場を作るというのは興味深い視点だ。

 冒頭でも言及したように、社会全体がオンライン会議システムを使いこなすことが当たり前になってきたことで、各種サービスの機能や使い方の幅は広がっていくだろう。足元の業務を見直す、あるいは新規事業開発を行う際、オンライン会議システムをどう応用するのか、優先順位を上げてアイデアを捻り出してみるべき時期なのかもしれない。

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May 15, 2020 at 02:05PM
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