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Monday, September 28, 2020

金本知憲氏 大山に期待、シーズン本塁打数の半分を甲子園で - スポニチアネックス Sponichi Annex

阪神・大山
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 【金本知憲の虎への金言】阪神前監督で本紙評論家の金本知憲氏が、阪神について語るコラム「金本知憲の虎への金言」。巨人・岡本とセ・リーグ本塁打王を争う大山に対し、本塁打総数の半分を本拠地・甲子園で打つことを期待した。

 今季はボールがよく飛ぶ…と改めて感じる。広い甲子園でも外野席中段近くまで届いたり、右打者が右中間方向へ打つ本塁打も目立つ。自己最多を更新して21本塁打まで伸ばしている大山はリーグトップの岡本とは2本差。ただ、いくらボールが飛ぶとは言っても甲子園を本拠地にしていることは本塁打王争いで明らかに不利だ。浜風とも戦う左打者に比べれば多少はマシでも、その辺は差し引いて見てあげたい。

 実際、岡本は23本のうち東京ドームでは14本を数え、約6割を占める。対して大山は21本のうち甲子園での7本は約3割。本拠地本塁打の数が2倍違う。この差は大きい。

 阪神からの本塁王は86年のバースが最後で、92年からはラッキーゾーンもなくなった。本拠地球場の有利不利が大きく影響するタイトルと言っていい。だからこそ大山には本塁打王より、まずは総数の半分を甲子園で打つことを期待したい。最終的に30本なら15本。一つの目安にしてほしい。

 16年のドラフトでは事前報道で佐々木千隼(桜美林大→ロッテ)の予想が多くあった中、大山を1位で指名した。会場でもどよめきが起きるほど驚かれたが、監督として取材に「佐々木でいく」と言ったことはなかった。

 情報を集めると、大山は2位では獲れなかった。ウエーバー順で阪神より先の球団、それも複数球団が2位で指名するということだったからだ。逆に2位で同じ右腕で佐々木と遜色ない小野を指名できるという。「だったら大山でいきましょう」と。当時のオーナーも球団社長も賛成してくれた。

 即戦力候補の投手は毎年いても、右の和製大砲になれる候補は少ない。獲れるときに獲らないと。生え抜きの野手を育てたいという基本方針もあったから、大山の1位指名に迷いはなかった。
 1年目の開幕は2軍。6月まで1軍には上げなかった。即戦力とは考えず、2年はかかるかな…と思っていた。実際は今年まで4年かかったかな。今季の打撃を見ていると、スイングスピードも少しずつ上がってきた。

 でも、まだまだ。同じ右打者の岡本や浅村らと比べると、振る力や体の強さは、まだ及ばない。スイングの速さ・強さを上げるには素振りやロングティーなど、体の強さはウエートトレで鍛えるしかない。一気にブレークするタイプではなく、一歩一歩成長していくタイプ。地道にやってほしい。
 

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