住友ゴム工業は2023年10月26日、水や温度といった外部環境にシンクロして性能がスイッチする、新発明のゴム技術である「アクティブトレッド」を採用した次世代オールシーズンタイヤを2024年秋に発売すると発表しました。
従来の常識を覆す技術を採用した次世代オールシーズンタイヤ
住友ゴム工業は、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の「ジャパンモビリティショー2023」にダンロップブランドでブースを出展し、2023年10月26日に行われたプレスカンファレンスで、水や温度といった外部環境にシンクロして性能がスイッチする新発明のゴム技術である「アクティブトレッド」を採用した次世代オールシーズンタイヤを、2024年秋に発売すると発表しました。
今回発表された、次世代オールシーズンタイヤに採用された新発明のゴム技術である「アクティブトレッド」は「水にぬれるとゴムは滑りやすい」「温度が低くなるとゴムは硬くなる」といった従来の常識を覆す技術だと言います。
同日行われたプレスカンファレンスに登壇した同社社長の山本悟氏は「カーボンニュートラルへの急激なシフトをはじめとして、サステナビリティを意識した経営が求められ、モビリティ社会においては『CASE』や『MaaS』の発展により急速な変革が起きている。このような環境の中で、社会と企業の持続的成長を目指し、安全で環境に優しいサステナブルなタイヤ開発を進めてきた。さまざまな天候に対応して安全、快適に運転できることが、これからのタイヤに求められる価値。タイヤの履き替えを減らすことで地球環境負荷を低減し、サステナブルな社会の実現にも貢献していく」と、新発明のゴム技術を開発した背景を説明しました。
また新技術の詳細について山本氏は「『アクティブトレッド』のポイントは『水に触れると軟らかくなる』と『低温で軟らかくなる』の2点。タイヤはぬれた路面で滑りやすくなるため、従来、水は排除すべき邪魔者と考えていたが、この水を味方につけることはできないかと発想を転換した。水に反応して分子レベルの結合が離れることで性質がスイッチし、しなやかなゴムへと変化。路面にしっかりと密着することでグリップ性能が向上し、ぬれた路面でも安心して走れるようになった。また、温度が低くなるとゴムは硬くなり路面には密着しにくくなるが、凍った路面でのみ軟らかくなるゴムはできないかと常識を覆す材料を模索してきた結果、画期的な新素材に出合うことができた。この新素材と当社が培ってきたゴム材料技術を融合することで、低温でもゴムが軟らかく路面に密着し、冬の氷上でも安心なドライブの実現を目指している」と説明しました。
続けて山本氏は「2023年2月に発表した新中期計画において『アクティブトレッド』および独自のセンサーレスのセンシング技術である『センシングコア』を成長戦略推進の中核として位置づけている。今後も当社の取り組みに注目してほしい」と述べました。
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「ジャパンモビリティショー2023」は、2023年10月26日〜11月5日(一般公開は10月28日から)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催。住友ゴムのブースは、東京ビッグサイト東展示棟です。
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