アクティブラーニングにいま注目が集まっています。主に学校の授業で導入が進んでいる学び方ですが、社内研修でも取り入れる企業が見られるようになりました。これからの時代、豊富な知識があるだけでは仕事で活躍できません。今回は、アクティブラーニングの重要性が高まっている背景と、社会人ができるアクティブラーニングについてご紹介します。
アクティブラーニングとは何か?
いまの時代は、会社が雇用を守り続けてくれるわけではありません。社会人のキャリアも多様になり、自分のキャリアは自分で考えてスキルアップする意識が必要です。そのスキルアップの方法として、アクティブラーニングが注目されているのです。
知識を詰め込む勉強ではない
アクティブラーニングとは、学ぶ人が主体的に考え、対話をしながら理解を深めていく学び方です。私たちが学生時代に受けた授業は、先生の話を一方的に聞いて知識を覚えていく「知識詰め込み型」が大半でした。アクティブラーニングは、知識詰め込み型学習とは真逆ともいえる学び方なのです。
近年は学校の授業でも取り入れられつつある
主体的に対話しながら学習する授業スタイルは、小中学校や高校でも広まりつつあります。自分で問題を見つけ、生徒同士で話し合って解決策を導くことに慣れている世代が、あと数年のうちに社会人になり、あなたの後輩になろうとしているのです。
なぜ社会人にとってアクティブラーニングが大切?
社会人になってからの勉強というと、資格試験などに向けて黙々とひとりで学習するシーンを思い浮かべる人が多いでしょう。
ところがどのようなテーマを学ぶにしても、知識を覚えるだけでなく、アクティブラーニング形式で学ぶと仕事にいかしやすくなります。その理由を3つ挙げたいと思います。
「答えがない問題」を考える経験ができる
仕事の特徴のひとつに、小学校の算数のように正解が決まっていないことがあります。社会人になると、自分で考えて自分なりの答えを導き出さなければなりません。
何かを学ぶときも、仕事と同じように自分なりの答えを考えるアクティブラーニングを取り入れると仕事にいかしやすくなるのです。
課題を設定する力が重要になっている
仕事では、資格試験のように問題を示してくれるとも限りません。社会人1〜2年目のうちは上司から与えられたタスクに取り組む仕事が多いかもしれませんが、何をやるべきかを自分自身で考える必要性が徐々に出てきます。
近年、この「課題を設定する力」が社会人にとって重要になっています。いまは前例のないことが頻繁に起こる時代です。最近では新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、上司でさえも経験していない状況に直面する場面が増えているのです。
何を問題とするのか、あるいは何を目的として仕事をするのかを考える力が、ビジネスパーソン全員に必要とされています。
学ぶ過程でディスカッション能力もつく
アクティブラーニングは主体性をもって対話形式で学ぶ方法なので、学ぶ過程でディスカッション能力も身につきます。これは幅広い職種でいかせるスキルです。お客様と話をする営業職はもちろん、社内での仕事が多い企画職や事務職、研究開発職の人でも同僚と対話しながら仕事をするはずです。
このように、アクティブラーニングは仕事と同じような頭の使い方をしながらスキルアップする方法なのです。
社会人がアクティブラーニングをするには
普通に生活をしているだけではアクティブラーニング形式で学べる機会は訪れません。自分で探し、行動に移していきましょう。
まずは学びたいテーマを決めよう
アクションラーニングに限ったことではありませんが、まずは自分が学びたいテーマを決めましょう。
- いまの業務ですぐいかせるテーマ(短期的)
- 今後のキャリアとして目指したいテーマ(中長期的)
のいずれかの視点をもって考えるといいでしょう。
アクティブラーニングの方法①:ディスカッション型のセミナー・スクール
学ぶテーマが決まったら、学ぶ場を探しましょう。おすすめは、ディスカッション形式で学ぶ社会人向けセミナーやスクールです。動画や本を見るだけの学び方より負荷は高いですが、そのぶんしっかりスキルが身につくはずです。
いまは新型コロナウイルス感染症の影響もあり、オンラインでディスカッションしながら学ぶセミナーやスクールも増えました。オンラインのセミナーは、全国さまざまな地域に住んでいる人と一緒に学べる特徴があります。
アクティブラーニングの方法②:社会人対象の読書会コミュニティ
読書会とは、皆で同じ書籍をあらかじめ読んでから集まって感想などを話し合う場です。このような読書会コミュニティに参加するのもいいでしょう。きちんと事前準備をして読書会に参加すれば、メンバーとさまざまな意見交換ができます。
ただし社会人コミュニティは気軽に参加できる分、セミナーほど決まったテーマをしっかり考える場ではありません。書籍の内容から自分の仕事につながる学びを得られそうか、書籍の内容をヒントに何を課題としてどう行動していくかを自分で考える必要があります。
アクティブラーニングの方法③:会社の研修に参加する
勤務先の会社でアクティブラーニング型の研修があったらラッキーです。希望者が参加できる公募研修であれば、ぜひ積極的に手を挙げてみましょう。
アクティブラーニング型の研修は複数回にわたり、課題が出ることも多くあります。業務との両立が大変かもしれませんが、学ぶ費用を会社が出してくれてスキルアップできる絶好の機会です。興味があるテーマの研修を受ける機会があったら、参加してみてはいかがでしょうか。
まとめ:これからの時代に活躍できるスキルをアクティブラーニングで身につけよう
同じスキルアップでも、自分で課題を設定して意見交換するアクティブラーニング形式で学ぶと、実践にいかしやすくなります。
初めて直面する状況で課題を設定し、答えがないことに対して自分で答えを導き出すスキルは、まさにこれからの時代のビジネスパーソンにとって必要です。学ぶ負荷は高くなりますが、そのぶん得られるものも大きいアクティブラーニングにぜひチャレンジしてみてください。
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この記事を書いたライター
人材業界で10年以上働いた経験を持つ、就職氷河期世代のライター。翻訳書出版の実績もある。現在の執筆テーマは、社会人のキャリアやスキルアップ、女性の生き方など。趣味は飲酒しながらの料理。
からの記事と詳細 ( アクティブラーニングは社会人にも必要になる理由とは?仕事にいかせる学習方法をご紹介 - ジョイキャリア )
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