自然の山菜やキノコは摂取制限 新築一軒家に「半分だけ帰還」の現実 - 朝日新聞デジタル

　避難指示の解除に向け、半年前に新築した一軒家。ヒノキの香りが漂う玄関には、留守宅を守る警備会社の制御盤が設置されている。小鳥のさえずりや渓流のせせらぎが響く山村には、どこかそぐわないようにも見える。

　「1年の半分くらいしか帰らないと思うので、初めて警備会社と契約した。村内でも珍しいと思いますよ」。葛尾村の帰還困難区域に戻る半沢富二雄さん（69）はそう話す。震災直後、無人の村を泥棒が徘徊（はいかい）し、自宅も被害にあった。その記憶が建て直すときに頭をよぎったのだという。

　帰還を決めたが、家族が暮らす40キロ離れた福島県郡山市と二重生活になる。

　「半分帰還」になるのは、食…

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