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Thursday, September 1, 2022

アングル:今年は世界の株式アクティブ運用ヘッジファンドが受難 - ロイター (Reuters Japan)

[31日 ロイター] - ヘッジファド調査会社プレキンによると、世界の株式アクティブ型ヘッジファンドは今年、運用成績が過去10年で最悪となる勢いになっている。今年7月31日までの1年間のリターンはマイナス12.24%、年初来ではマイナス11.42%となっているという。

 8月31日、ヘッジファド調査会社プレキンによると、世界の株式アクティブ型ヘッジファンドは今年、運用成績が過去10年で最悪となる勢いになっている。ニューヨーク証券取引所で8月22日撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

今年はS&P総合500種指数が年初来で16%低下している。通年でも2008年以降での最悪となる可能性がある。これまで10年間、基調的には上昇方向が続いたが、世界的な景気後退懸念の強まりや金利上昇、数十年ぶりともなるインフレ高進によって反転する年になる恐れが出ている。

株式のアクティブ運用はヘッジファンドの手法として最も一般的だが、この手法が特に市場の不確実性の増大に直面している。そのため、年初来の株式ヘッジファンド全般のリターンもマイナス10%になっている。これに対し、債券ヘッジファンドはマイナス約2%にとどまっているという。

ロンドンを拠点とするヘッジファンド運用責任者クリスピン・オデイ氏は「インフレ高進と金利上昇の環境では株式を選別するのは困難になっている」と指摘。インフレが通貨価値を損なう一方、企業の名目価値は損なわれていないといった局面では、たとえば特定の銘柄のショート戦略に機会を見いだすのは難しいと説明した。

ブルーベイ・アセットマネジメントの最高投資責任者、マーク・ダウディング氏も「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏の言い回しを借りて、この1年が終わってもショート手口を続けられているファンドはないのではないかと主張した。

市場の荒れ相場が利益の打撃になっているヘッジファンド戦略はほかにもある。

株式のシステム運用ヘッジファンドは今年7月末までの年間リターンがマイナス3.68%に落ち込んだ。なお、債券ファンドでは、アクティブ型がマイナス1.06%、システム運用型がマイナス1%。

対照的なのがマクロ戦略ヘッジファンドで、年初来での好調ぶりはかつてないほどだ。マクロ戦略のアクティブ型は7月末までの年間リターンがプラス6.39%で、システム運用型はプラス約3.08%となっている。

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