1 on 1ミーティングなどで会話をする際、自分が聞きたいことだけを聞く時間になっていないでしょうか。まずは相手の話をしっかり聴くことが重要です。相手の話に耳を傾け、話を引き出すための手法が「アクティブ・リスニング」。その極意を『アクティブ・リスニング ビジネスに役立つ傾聴術』(戸田久実著/日経文庫)より抜粋のうえ紹介します。
自分の話にすり替えてはいけない
自分にとって興味・関心のあることや、自分と同じことで困っている話を耳にしたとき、あなたはどんな態度を取っていますか?
例えば、人から、
「○○タイプのお客様がいて、とても難航して困っている」
という話をされたときに、
「私も! まさにそういう合わないお客様がいて困っていて…」
と自分の話を始めてしまうと、いつの間にか相手の話を奪ってしまっていることになります。たとえ自分にとってタイムリーなテーマであっても、相手に
「私の話を聴いて欲しかったのに…」
という思いをさせないよう、注意が必要です。
特に相手から相談を受けたときには、自分の話を横に置いて、
「そういうことがあったんだね。それはどんな状況?」
「ああ、そうか。そういうことってあるよね」
と聴く姿勢を保ちましょう。
もし自分のことを言うとしても、
「うん、私もそういうことがあるよ」
という程度の返事がいいですね。
自分の相談をしたいのであれば、相手が話し終わって、余裕がありそうなときに
「実は、私にも同じようなことが最近あってね」
と伝えるのがいいでしょう。相手が100%のうちの10%ほどしか話していないのに、話し手と聴き手が完全に逆転しないように気をつけたいところです。
まずは相手の話を聴き、相談を受けている側であることを意識してみてくださいね。
ディベートであれば議論を交わし合いますが、アクティブ・リスニングの場合、基本的には相手の言っていることを理解し、相手の言いたいことをまず引き出すことが主になります。ですから、
「私にも同じ経験があって」
「私だったらこう考えるよ」
といった自分の意見は、話の最後のほうに伝えるといいでしょう。企業でのリーダー層以上の人の研修では、1 on 1ミーティングをテーマにした研修が求められることが増えてきています。その背景には1 on 1ミーティングの場が「部下への事情聴取」のようになってしまっていることが挙げられます。
「お客様との関係で困ったことはない?」
「仕事の進捗はどう?」
というように、上司の知りたいことをヒアリングする場になってしまっているケースが多いのです。せっかくの場を一方的に終わらせないようにするには、上司側にも部下側にも、聴く力が必要と言えるでしょう。
からの記事と詳細 ( アクティブ・リスニング すぐアドバイスせず、とにかく聴く - 日経ビジネスオンライン )
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