歌人芸人・岡本雄矢さんのフリースタイルな短歌&エッセイが『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』というタイトルの本になり、評判上々!たったの31文字で、世界はこんなにも情けなく、こんなにもドラマチックになるもんなんですね。
今日の #不幸短歌 は、年齢を重ねるごとに「あるある!」と言いたいあの件…。
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青年誌表紙の顔の半分がわからなくなってはじまるぜ夏
子供の頃、年に1度だけ、夏に会う親戚のおじさんが、毎年のように言っていた言葉があります。
「若いアイドルの顔が全部同じに見えるんだ。まったく違いがわからないんだ」
僕はそれを聞くたびに思っていました。
なんなんだその嘘は?
全然おもしろくないじゃないか!
たしかに、化粧の方法や衣装の関係で、似ているように見えるということはあるかもしれません。
ただ、全部同じ顔に見えるだと?
まったく違いがわからないだと!?
大袈裟すぎます。
そんな訳ないじゃないか。
夏の暑い日射しと共に、その言葉をなぜかよく覚えています。
30代中盤から、やばいなーと感じられる傾向はありました。
若いアイドルさんの顔が、少しずつ同じに見えるような気はしていました。
そして、38歳。
今僕は、若いアイドルさんの顔が全部同じに見えます。
あのおじさんの言ってたことは嘘じゃありませんでした。
全然違いがわかりません。
おじさん、嘘じゃんとか思ってごめんなさい。
今ではめちゃくちゃ気持ちがわかります。
先日、コンビニの雑誌のコーナーに並ぶ表紙の前で、僕は立ち尽くしていました。
顔が同じに見えることに加え、アイドル知識の乏しさから、ほとんどの人が誰だかわかりません。
時代に付いていけてなさすぎです。
店内のラジオでは、パーソナリティさんが「今日は今年1番の暑さになりそうだ」と言っていました。
今年も夏がはじまります。
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