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Friday, October 21, 2022

アフリカの布 ルワンダの女性と「半分こ」…福岡の女性ら、衣服販売 - 読売新聞オンライン

 「キテンゲ」と呼ばれるアフリカ産の綿布を「半分こ」して、アフリカ中央部・ルワンダと日本の希望者の服を2着作り、装う喜びを共有してもらう活動に、福岡県太宰府市の岡本望さん(40)らが取り組んでいる。日本に住む人が費用を多く負担し、ルワンダのスラム街で暮らす女性が低価で購入できる仕組みだ。岡本さんは「服を通し、両国の女性が輝くようサポートしたい」と話す。(饒波あゆみ)

 活動しているのは岡本さんと、大学時代の友人でルワンダに住んで貧困層の女性や子どもの支援に取り組む山田美緒さん(40)。2018年、「Dress for Two(ドレス・フォー・トゥー)」というグループ名で、服の販売を始めた。

 キテンゲは長さ約5・5メートル、幅約1メートルで、植物や幾何学模様などを取り入れたカラフルなデザインが特徴だ。両国の女性がそれぞれ好きな柄を選んで服を注文すると、ルワンダの仕立て職人が縫製する。

 日本人の購入価格(税込み)は、着物のように前を重ね合わせるラップドレス2万4000円、巻きスカート1万6500円、エプロン1万2000円。一方、ルワンダの女性は200円前後で同じ柄の服を手に入れられるという。

 山田さんは元々、ルワンダで日本食レストランを開き、経済的に困窮する女性らを雇用していた。客にキテンゲの服を仕立てるサービスも行っていたところ、店で働く女性たちから「残った布がほしい」と求められた。「寄付ではなく、働いたお金でおしゃれする喜びを感じてもらいたい」と、1枚のキテンゲで2着の衣類を作り、両国で分け合う取り組みを思いついた。

 岡本さんは性差の問題や服の大量廃棄が及ぼす環境汚染などに疑問を感じており、山田さんのアイデアに賛同。日本側でのPRや注文のとりまとめ、商品管理を担うことになった。

 年に数回注文を受け付け、これまでに「半分こ」した両国の女性は約200組に上る。注文した日本の女性には同じ柄の服を着たルワンダの女性の写真を送っており、「共有する喜びを感じた」などの声が寄せられている。キテンゲの購入費と1人分の仕立て代は計2500~3000円ほどで、ルワンダのスラム街に暮らす女性たちの月収とほぼ同じだ。現地の女性は「こんな価格で買えるなんて」と笑顔で服に身を包んでいるという。

 現在は植物や星などをモチーフにした15種類、30組分を用意し、26日まで注文を受け付けている。岡本さんは「生命力のある柄と鮮やかな色が日本人の心も明るくしてくれるし、遠く離れたルワンダに喜びを分かち合う相手がいるだけで温かい気持ちになれる。その輪を広げたい」としている。

 問い合わせは岡本さん( info@dressfortwo.jp )へ。

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