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Sunday, November 12, 2023

新NISAで買える 好成績の国内株アクティブ型投信 - 日本経済新聞

2024年1月から新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まる。新NISAを使って非課税で保有できる投資総額は1800万円。①主にインデックス型投資信託を積み立て購入する「つみたて投資枠」と、②個別株、インデックス型、アクティブ型を問わず投信をある程度自由に購入できる「成長投資枠」という2種類の投資枠がある。両者は併用も可能だ。今回は成長投資枠で買い付けできる「国内株コア型投信」に着目する。

インデックスだけでは厳しい

資産形成の基本である長期・積み立て・分散投資を実践する時、インデックス型投信は有効な投資手段だ。だが、これからの時代はアクティブ型投信の活用も考えたい。

長く続いた世界的な金融緩和と緩やかなインフレという経済状況はインデックス投資にとって追い風であった。しかし、企業の事業環境は大きく変わりつつある。今後、企業間の優勝劣敗がより鮮明になっていく可能性が高い。

インデックス型投信で市場全体に投資するだけでなく、アクティブ型投信を組み合わせた方がリターンの向上を期待できる。

追い風吹く国内株を追加

では、どのようなアクティブ型投信を組み合わせるべきだろうか。足元の資金流入動向を見ると、相変わらず海外株式を投資対象としたインデックス型投信が人気を集めている。運用資産が海外先進国株式に偏っている投資家が多いものと想像できる。

一方、歴史的な円安の進行や東京証券取引所の低PBR(株価純資産倍率)改善要請などで、国内株式の注目度は高まっている。

そこで注目したいのが国内株コア型投信。大型・中小型、バリュー(割安)・グロース(成長)を問わず、国内株式全般を投資対象とするアクティブ型投信だ。

国内株式を大型・中小型を問わず運用資産に追加でき、運用スタイルにも偏りがない。分散効果の向上が期待でき、長期の資産形成にも資すると考えられる。

指数を大幅に上回る成績

投資信託協会に新NISAの成長投資枠の対象商品として届け出があった国内株コア型投信(9月1日時点)の中から、長期で優れた実績を残している商品を探すために10年のリターンランキングを作成した(表)。

1位は東京海上アセットマネジメントの「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン」。10年リターンは390.2%と東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る。

経営者が実質的な主要株主である企業に投資する。銘柄選択に当たっては経営者のリーダーシップに着目。「長期的な株主利益の追求」「経営理念・哲学の貫徹」「迅速な意思決定」といった観点による定性分析を重視しているという。

2位はアセットマネジメントOneの「One国内株オープン」。マクロの投資環境の変化に応じて、その時々で最適と判断される投資スタイルで運用する。銘柄選択は、その局面でベストと思われる投資尺度を活用するという。

2023年8月末時点では、大型株約52%、中型株約22%、小型株約27%と、中小型株も一定程度組み入れている。今後の運用方針は、出遅れ感の強い中小型株の保有割合を上げるとのことだ。

投資信託を選ぶ時のポイントには騰落率や資金の流出入額など、様々な視点がある。この連載では、投信のプロが旬のジャンルをピックアップして最適な項目でランキング化。上位に入る注目の投信を解説する。

(格付投資情報センター 田中翔平)

[日経マネー2023年12月号の記事を再構成]

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