ますますミステリアスな惑星だ。
科学者らが先日発表したところによると、火星では地球や月のような地震(火震/マーズクエイク)が頻繁に起きているといいます。また、大気や磁場を取り巻く"奇妙さ"もデータが示しているとのこと。
2018年11月、エリシウム平原に着陸した火星探査機「InSight(インサイト)」にはカメラ、気象センサー、磁場センサー、熱プローブ、地震計といった一連の機器が備わっています。これにより、火星に関する新たなデータの"宝の山"が集まることが期待されています。
観測された「マーズクエイク」
今回の研究は、インサイトの内部構造の耐震実験や地震計SEISなどによって明らかになったもので、 Nature Geoscienceで論文が公開されています。
これによると、マーズクエイクは174回(火星の地殻を通じ伝播した高周波で低振幅なものが150回、深く高振幅なものが24回)確認されています。高周波のものは、アポロ計画が月面で測定したイベントと類似していて、低周波のものは、地球の地震で見られるP波やS波のような圧密で二次的なイベントが発生したとのこと。
研究に参加したメリーランド大学Vedran Lekic准教授は、米Gizmodoの取材に対して次のようなコメントを残しています。
地球で開発した技術を用いて、火星の内部構造を学習することができるようになりました。これは、科学的にもエキサイティングなことです。
地球で培った地震計測の技術が火星でも適用できることがわかったいま、核の大きさや組成に関する研究が進むことも期待できます。ただ、実際に核について研究するには、より強力な振動を待つ必要があるようです。ちなみに現在のところ観測できているのは、最大でもマグニチュード4だといいます。
揺れるのはなぜ?
火星にはプレートテクトニクスがないこと、さらに近隣の惑星からの潮汐力もないことから、揺れる原因を正確に特定するのは困難だといいます。
そういったなかでも発生した大規模な地震のうちふたつは、ケルベルス地溝帯(Cerberus Fossae)の断裂系に関連していることを研究者たちは示唆しています。これらは、地球の断層のような動きをするのだとか。
また、惑星は冷え込むと収縮し、断層を作り出して地震(火震)を引き起こす可能性に繋がることもわかりました。
Nature Geoscienceで公開された別の論文によると、地震活動が静かな夜間に比べて、熱が大気中を移動するにつれて日中は活動が増加したことが明らかになっています。この分析は、惑星の地殻の最上部にはおそらく多くの割れ目があり、揮発性物質(窒素、アンモニア、二酸化炭素など沸点が低い元素)が比較的少ないことを間接的に示唆しています。
意外な気象現象も観測
頻繁なマーズクエイクの発生のほかにも、新たに分かったことがあります。
たとえば、研究者らが予想していた以上に大気の動きが活発であったこと。インサイトは砂塵嵐を観測し、カメラで風速を測定。希薄な大気のなか地球で発生する乱流に類似するものや、おそらく大気中の粒子日光の反応による大気光が確認されています。
研究者は今後、年間を通じて惑星のさまざまなプロセスを監視し続け、それらがどのように変化するかを観察したいとのこと。特に、火星内部の性質に関するデータをより多く提供できると期待されるのが、インサイトの無線実験であるRISE(Rotation and Interior Structure Experiment)。核が液体か個体かといった判断もできるようになる見込みです。
いっぽうで、これまで実験が成功していなかったヒートプローブをどのように入れ込むかといった課題も残っています。いずれにせよ、上述の通りインサイトにはデータ収集に役立つ多くの機器がそろっているため、今後も新たな調査結果が発表されるたびに私たちを驚かせてくれることでしょう。
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March 09, 2020 at 06:00AM
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火震に、砂塵嵐に...火星は私たちが思っていた以上にアクティブだったみたい! - GIZMODO JAPAN
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