イタリア・ミラノで開催されているEICMAで、モトグッツィは創業100周年記念を込めた車名を持つ『V100 Mandello』を公開した。同社初となる6軸IMUによるコーナリングABSやセミアクティブサスペションなどを採用したほか、世界初となるアダプティブ・エアロダイナミクスを搭載。さらに縦置きV型2気筒エンジンは水冷化されている。
これまでの100年を総括し、これからの100年に向かうニューモデル
モトグッツィは、V100マンデッロを創業100周年を記念するモデルであると同時に、次の100年を目指すためのモデルに位置づけている。そのためモトグッツィ初採用となる数々の機能を装備している。
まずそのスタイリングは、モトグッツィ往年の名車『ルマン』と『ルマンIII』をオマージュしたものとなっており、伝統的な縦置きV型2気筒エンジンの採用とともに、モトグッツィの歴史を体現するものとなっている。
特徴的なエンジンはこのたび、いよいよ水冷化された。『コンパクトブロック』と名づけられたエンジンは完全な新設計で、排気量は1042ccながらもV85TTなどに採用される850ccスモールブロックよりも103mm短い外寸に仕上がっているほど小型で軽量だ。吸気系と電子燃料噴射システムは大幅に刷新され、従来の後方吸気/前方排気から、吸気はVバンク中央に、排気はシリンダー側面へ配置されるようになった。ヘッドはDOHC4バルブ化するとともに水冷式を採用。オイル潤滑はウェットサンプとし、油圧制御の湿式クラッチとした。クランク縦置きV型2気筒というレイアウトは変わらないが、そのメカニズムは革新的な進化を遂げている。もちろんユーロ5に対応する。
新型エンジン『コンパクトブロック』の最高出力は115HPで、最大トルクは105Nm(10.7kg-m)を発生。3500rpmでその90%を発揮することができ、回転リミッターは9500rpmに設定される。
駆動形式はシャフトドライブを継承し、片持ち式スイングアームを採用。ドライブ機構のアウトプット位置が従来よりも低くなったことでスイングアームのリンケージを不要とし、さらにトルクリアクションを軽減することに成功している。
フレームはスチールチューブフレームを採用し、コンパクトながらコーナリング性能と高速時の安定性を両立。長距離走行においても威力を発揮する。ホイールベースは1486mmに設定されている。
ライディングポジションはリラックスしたまま運転できることをコンセプトとし、シートやグラブバーはタンデムツーリングも快適に楽しめるよう設計されている。
電子制御機能も存分に搭載される。マレリ製11MP ECUに6軸IMUを組み合わせ、コーナリングABSを備える。ライディングモードはトラベル、スポーツ、ロード、レインの4種から選択可能で、これらは4段階トラクションコントロール、3種のエンジンマッピングとエンジンブレーキ、オーリンズ製電子制御サスペンションの設定を総合的に調整する。また、長距離走行を快適にこなすクルーズコントロールも装備する。
メーターは5インチフルカラーTFTで、DRLを備えたフルLEDヘッドライト、夜間のコーナー全体を照らすベンディングライトシステムも備える。さらにクイックシフター、グリップヒーター、ブルートゥースを使ったスマートフォンとの連携機能も備えている。
また、電動調整式スクリーンのほか、走行速度やライディングモードに応じて、燃料タンク側面に設けられたデフレクターを自動調整するアダプティブ・エアロダイナミック・システムを世界初採用。これによって最大でライダーにあたる空気抵抗を22%も軽減し、長距離におよぶ高速走行を快適にこなすことができる。
V100マンデッロにはこれらの装備群が異なる2グレードがラインナップされるが、日本仕様がどうなるのかはアナウンスされていない。詳細なスペックとともに、いずれ明らかになるだろう。
MOTO GUZZI V100 MANDELLO
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