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Tuesday, February 18, 2020

ファミリーにもアクティブ派にも対応! 人気の「コルドバンクス」10年ぶりモデルチェンジ - 朝日新聞

前回お伝えしたように、バンテック社のキャブコン「コルドバンクス(以下バンクス)」がモデルチェンジしました。
同社の代名詞とも言える「ジルシリーズ」と並んで人気のバンクスが、どう変わったのか。興味のある方も多いのではないでしょうか。

(TOP画像:モデルチェンジした「コルドバンクス」。グラフィックス、テールランプ周りなどが変更されたスタイリッシュな外観)

外観はシュッと、内装はよりシックに

「ジルシリーズ」は豊富な装備とラグジュアリーな内装で人気のモデルですが、「コルドシリーズ」はシンプルな装備、フレキシビリティーのあるレイアウト、さらに「抑えられたプライス」で人気を博しています。

コルドシリーズには「バンクス」「ランディ」「リーブス」の3モデルがありますが、中でもバンクスはファミリーユースに最適なモデルとして、ユーザーの支持を得てきました。モデルチェンジなしに10年も続いてきたのも、その証しと言えるでしょう。では今回のモデルチェンジでは何が変わったのか、詳しくチェックしてみましょう。

●よりシャープになった外観

取り回しや駐車場所を選ばない、5×2サイズはしっかりキープ(全長4990mm、全幅1980mm)。このサイズはモデルチェンジ前と変わりません。

全体的なフォルムは前モデルを踏襲していますが、ストライプや車名ロゴなどのグラフィックスの変更と、テールランプ周りのデザインが一新され、シャープな印象になりました。

右リアに設置された家庭用エアコンの室外機。冷却孔もただの四角ではなくデザイン化されて、スタイリッシュさを損なわない工夫が

右リアに設置された家庭用エアコンの室外機。冷却孔もただの四角ではなくデザイン化されて、スタイリッシュさを損なわない工夫が

これまでバンテック社のカムロードベース車両では、アメリカ製のエントランスドアが採用されていました。その理由は「アメリカ製のドアは武骨だけれど、とにかく丈夫」だから。が、今回のモデルチェンジから、バンクスではヨーロッパ製のドアが採用されています。これも、外観をスッキリと見せている理由の一つでしょう。

気になる丈夫さですが、同じタイプのドアは同社のコンパクトキャブコン「シーダ」で一足早く使われており、問題ないことが確認されているとのことでした。

●モダンな色使い&汚れに強くなった内装

センターダイネット&リア2段ベッドのレイアウトにも変更はありません。が、素材に変更点があります。バンクベッドとダイネットのシート表皮が、ファブリックから合成皮革に変更され、汚れに強くなりました。

よりシックな色使いになった、モダンでシンプルなインテリア。大きな窓、エントランス前の補助マットなど、前モデルで人気だった装備はそのまま(画像提供:VANTECH)

よりシックな色使いになった、モダンでシンプルなインテリア。大きな窓、エントランス前の補助マットなど、前モデルで人気だった装備はそのまま

材質だけでなく色も変更。家具色が全体的にシックな色使い(シートは黒、家具は木目調)になって、より落ち着いた雰囲気になりました。

●シンク&コンロが大きくなったキッチン
 キッチンはガラス蓋(ふた)つきの2口コンロ&シンクのユニットに変更。前モデルも2口コンロ&シンクではありましたが、新型でより大型化、シンクの深さも増して、使い勝手が向上しています。蓋も以前は合板だったものがガラスになり、よりスタイリッシュに。

キッチンユニットは前モデルより拡張され、使い勝手が向上。蓋はガラスに変更になった(画像提供:VANTECH)

キッチンユニットは前モデルより拡張され、使い勝手が向上。蓋はガラスに変更になった

●もともと強みだった収納はさらに充実

多彩な収納は以前からバンクスの美点の一つ。もちろん、モデルチェンジ後にも受け継がれています。

特に車体右側のマルチルームはトイレルームとして使えるだけでなく、
・外部からアクセスできる→車の外から物が出し入れできる
・床が防水床→スノースポーツやマリンスポーツのギアなど、濡れたものも気軽に積める
など、使い勝手の良さが魅力です。

マルチルーム(写真:左)に加えてリア・大型収納庫(写真:右)もFRP防水床に。汚れた遊び道具も心おきなく積める(画像提供:VANTECH)

マルチルーム(左)に加えてリア・大型収納庫(右)もFRP防水床に。汚れた遊び道具も心おきなく積める

リアの大型収納庫もモデルチェンジで防水床になり、自転車やカヤック、BBQグリルなどを気兼ねなく積めるようになりました。

●快適装備の目玉は標準装備の家庭用エアコン

住居装備の面で、今回の一番のポイントは「家庭用エアコンを標準装備した」ことでしょう。近年の日本の夏の暑さを思うと、多少標高の高い避暑地へ行ってもエアコンは必需品です。

エントランス上に設けられた家庭用エアコン。標準のバッテリー装備では外部電源でのみ作動だが、待望の標準装備化が実現(画像提供:VANTECH)

エントランス上に設けられた家庭用エアコン。標準のバッテリー装備では外部電源でのみ作動だが、待望の標準装備化が実現した

ただし、エアコン本体は標準装備ですが、インバーターやトリプルサブバッテリーはオプション装備(標準は100Aバッテリー×1)なので、標準のままでは外部電源につながないと稼働できません。

もはや実質値下げ 驚くべきコスパ

さて、これだけ、使い勝手や装備面が充実すると、価格が心配になってきますね。実際、いくらの変更になったのか聞いてみました。前モデルが639万1千円から。モデルチェンジ後はなんと、前モデルから5万5千円アップの644万6千円から!

下手なセールストークみたいで恐縮ですが、これだけ充実して価格の上げ幅がこの程度なら、むしろ実質的な値下げと考えてもよいほどです。私自身、展示されていた車両を細かくチェックしましたが、どこかで原価を抑えている(ありていにいってケチっている)という印象はまったくありません。

価格の話を向けると、同社広報の露木伸也さんは黙ってニコニコしていますが、それもこれも販売台数の多い人気ビルダーだからこそ。ひとえに企業努力のたまものだろうと思われます。

ファミリーユースだけでなく、アクティブスポーツ派にも使いやすい一台と言えそうな新型「コルドバンクス」。ぜひ機会を見つけて、ご自分の目で確かめてみてください。

(画像はすべてVANTECH提供)

【DATA】

バンテック
コルドバンクス
644万6千円~

VANTECH株式会社
http://www.vantech.jp/

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PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹と妻ひとり。

・Youtubeチャンネル「キャンピングカー坊主めくり」開設!
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