血糖値が上がると、人体はインスリンを分泌し、血糖値を下げる。特に、糖質を食べすぎたり、ストレスが高い環境下では、インスリンが過剰に出てしまう。これこそが「脂肪蓄積モード」であり、太りやすい体のカラクリである。産業医として年間5万人に健康指導を行う総合内科専門医の益江毅医師は、著書『やせたい人はカロリー制限をやめなさい』の中で「糖質の多い主食を何と組み合わせてどのように食べるか」がダイエット成功のカギを握ると解説する。(文・監修/総合内科専門医 益江毅)
糖質だけの摂取で血糖値は爆上がり
主食のご飯やパン、麺類、そして甘いお菓子や飲料には、インスリンの分泌スイッチを押す「糖質」が多く含まれています。私たちが日頃食べる食事は、三大栄養素である「タンパク質・脂質・炭水化物」に分けることができます。それぞれの栄養素が血糖値をどれくらい上げるかを調べた研究があります。健康で肥満ではない若い男女10人を対象に行われた研究です。
・糖質食(白飯180グラム=ご飯茶碗1膳大盛りに相当、と食塩少々)
・タンパク質食(ゆでた鶏ささみ240グラムと食塩少々)
・脂質食(マヨネーズ41グラム=マヨネーズ大さじ2強に相当、とキュウリ100グラム)
食後血糖値の変化の平均値は図のようになりました。
インスリンは血糖値の上昇に伴い分泌されるので、血糖値のカーブが大きく高くなるほど、インスリンも多く分泌されると理解してください。
糖質、タンパク質、脂質。それぞれを単体でとると、糖質食のときだけ、摂取後30分〜1時間で血糖値がピークとなっています。タンパク質食や脂質食と比べると明らかに血糖値の上昇が早く、高いことがわかります。
つまり「おにぎりだけ」「菓子パンだけ」という糖質だけの食事は、とても太りやすいということがご理解いただけるでしょう。
からの記事と詳細 ( ダイエットに効果絶大の「食べ合わせ」術、ご飯を半分にするのと同じ効果も! - ダイヤモンド・オンライン )
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