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Monday, August 29, 2022

量子関連技術で勤務シフト作成時間を半分以下に、KDDIや日立などが実証 - 日経 xTECH Active

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貴島 逸斗=日経クロステック/日経コンピュータ

出典:日経クロステック、2022年8月26日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 KDDI子会社のKDDIエボルバとKDDI、日立製作所は2022年8月26日、量子コンピューティング関連技術を活用して、管理者が約100人のスタッフの勤務シフト作成にかかる時間を半分以下に短縮できることを確かめたと発表した。

 KDDIエボルバはコンタクトセンターを中心とするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開する。スタッフの勤務シフトを作成する際、管理者がスタッフの勤務希望やスキル平準化など20個以上の勤務条件を参照しながら、日ごと・時間ごと・スキルごとに必要なスタッフ数を満たすよう、勤務シフトを作成していた。約100人のスタッフの勤務シフト作成に、熟練した管理者でも11時間以上を要していた。

 また、一般的な勤務シフト作成ツールを使用する場合、必要人員数の調整は可能な一方で、スタッフの勤務希望やスキル要件などの勤務条件を十分に満たせない。そのため人手によるシフト調整が発生し、全体工数が増えるうえに特定のスタッフに勤務時間が偏りがちであることも課題だった。

 今回の実証で、量子関連技術を用いて、KDDIエボルバの北海道地区事務所のスタッフ約100人の1カ月分の勤務シフトを作成したところ、シフト作成にかかる時間を約5時間に短縮できた。さらにシフト作成にかかる工数削減だけではなく、特定スタッフに偏りの出ない勤務シフト作成も可能になったという。実際の勤務への適用後に調査した結果、9割以上のスタッフが勤務シフトの自動作成に肯定的な回答を示した。

KDDIエボルバとKDDI、日立製作所による実証のイメージ

KDDIエボルバとKDDI、日立製作所による実証のイメージ

(出所:日立製作所)

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 KDDIは量子コンピューティング関連技術を用いて勤務シフトを作成するための計算手法を研究している。日立は量子コンピューティングを模した計算技術「CMOSアニーリング」を使用した「勤務シフト最適化ソリューション」を提供している。両社の知見を共有した。3社は2023年度以降の実用化を目指す。

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