欧州の指標電力価格は、過去最高値を付けてからの3日間で半値以下に下落した。悪化するエネルギー危機の緩和に向け、政策当局者の協調した取り組みが見られつつある。
ドイツの1年物電力先物価格はメガワット時当たり1000ユーロ(約14万円)を超えた8月29日の最高値から一時54%下落。欧州連合(EU)は域内経済に深刻な打撃を与えているエネルギー価格の急騰を抑え込もうと、さまざまな市場介入措置を検討している。エネルギー需給の逼迫(ひっぱく)が早期に緩和する兆しがほぼ見られない中、 鉄鋼から肥料まで製造業各社はエネルギー価格の高騰で生産削減を余儀なくされた。
1日の欧州エネルギー取引所(EEX)での取引で、ドイツの1年物電力先物価格は一時486ユーロまで下げた。それでも現在の価格水準は過去10年の同時期の平均と比べて約10倍高い。高い価格水準と激しいボラティリティーで、ポジションを支えるためトレーダーに義務付けられる保証金率は引き上げられており、市場の流動性を低下させている。
現在注目されているのは、EUが電力市場に介入する可能性だ。欧州委員会のエネルギー問題担当幹部は1日、取り得る措置にはある種の上限価格設定や電力会社に対する超過利潤税が含まれると説明した。
ドイツのショルツ首相は今週、「電力市場の設計に介入するのが実際に理にかなうのか、過去には極めて懐疑的な議論があった」としつつ、「この懐疑論はなくなり、全員が問題に携わっている。圧力は極めて大きいことから、早期に実現できると自分は確信している」と語った。
原題:
German Power Price Halves in Three Days on EU Crisis Plans(抜粋)
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