これからのビジネスパーソンに求められる重要なスキルについて、NIKKEIリスキリングでは、連載「スキル超入門」で初歩から解説しています。今回学ぶスキルは「アクティブリスニング」です。
アクティブリスニングはもともとカウンセリング分野で発展してきたコミュニケーション手法で、傾聴する姿勢や聞き方の技術のことを指します。日本ではまだ耳慣れないかもしれませんが、現在はビジネスシーンでも重要視されています。アクティブリスニングのスキルを身につければ、打ち合わせや商談、インタビューといったあらゆる場面で役立ちます。(本記事はSchooの講座『話し下手ほどうまくいく、聞く技術「アクティブリスニング」』の一部を要約したものです)
アクティブリスニングとは?
アクティブリスニングは「聞くこと」にフォーカスしたコミュニケーション手法です。しかし、単に相手の話をよく聞くだけでは「いい人」で終わってしまいます。大事なのは、相手に気持ちよく話してもらい、こちらの考えもさり気なく伝え、信頼関係を作りながら、自分の目標を実現していくこと。自分の目標を達成するためのコミュニケーションを自然に行うのが、真のアクティブリスニングです。
アクティブリスニングの効果としては、「個人的に信頼してもらえる」「次の仕事や、人の紹介につながる」といったことが見込めます。アクティブリスニングでは、相手も心地よく話すことができるので、「もう一度会いたい」「また話すならあなたがいい」と思ってもらえるでしょう。それは会社ではなく個人として信頼を得ることとも言えます。信頼を得ることで次の仕事の依頼や関係性の構築につながります。
アクティブリスニングには「準備」「本番」「フォロー」の3つの段階があります。今回は、アクティブリスニングの成功の鍵である「準備」にフォーカスして解説していきます。
準備に必要な考え方 負担のない目的を設定しよう
では、アクティブリスニングの準備はどのように行えばいいか。具体的な方法の前に、準備に必要な考え方を紹介します。
準備で一番重要なのは「目的」を考えることです。ここでの目的は簡単なもので構いません。あえて負担のない目的を設定することで、相手に警戒されず、懐に入りやすくなります。営業パーソンの方は、「契約する」ことを目的にしたくなるかもしれませんが、例えば「自分の名前を覚えてもらう」といった目的を置くことで、あざとさが出ず、自然なコミュニケーションが期待できます。
また、心構えも準備の一つです。まずは相手に興味を持つことから始めてみましょう。相手からすると、あなたは何万人も会ってきたビジネスパーソンのうちの一人かもしれないのです。一回限りでも、その人に興味を持ち、高い熱量で向き合うことが重要です。
「緊張を自覚する」ことも大切です。緊張するほど下調べをして情報武装したくなるかもしれませんが、緊張は相手に必ず伝わるもの。むしろ「緊張しています」「勉強不足で恐縮ですが」と話すことで、緊張がほぐれていきます。
ここからはアクティブリスニングの準備に必要な、3つのアクションを解説します。
①相手の情報を収集する
まず、情報収集は必須です。相手を知るための情報には、以下の3種類のパターンがあります。
・主観の情報:ブログやSNSなど、その人自身の発言から人柄を知る。
・主観+客観の情報:その人の知人や同僚、取引先など、周囲の人に聞く。
この3つの視点から情報収集を行うことで、相手について多角的に知ることができます。また、情報収集のコツは「ながら」で行うことです。今の時代、調べれば際限なく情報を得ることができます。アクティブリスニングの本番は対話なので、他にも労力を割くべきフェーズがあります。情報収集に力を入れすぎず、なるべくリラックスして行うようにしましょう。
同じ理由で、情報収集は「70%集まればよし」と考えましょう。自分が興味のあるところや重要だと思う点に絞って、メリハリをつけて情報を集めることが大事です。
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