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Tuesday, March 29, 2022

高2教科書、アクティブラーニング重視 文科省検定結果 - 毎日新聞 - 毎日新聞

地理歴史や公民などで、新型コロナウイルス関連の記述が大幅に拡充された=佐々木順一撮影 拡大
地理歴史や公民などで、新型コロナウイルス関連の記述が大幅に拡充された=佐々木順一撮影

 文部科学省は29日、2023年度から主に高校2年生で使われる教科書の検定結果を公表した。今春、高校1年になる生徒から適用される新学習指導要領に対応し、課題の発見や解決、討論などの活動に多くのページが割かれるなど、「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を重視した内容となった。

目玉は国語改革

 新要領の目玉の一つは、現代文の学習を論理的な文章と文学作品に分ける国語改革だった。ただ、論理的な文章を学ぶ新科目「論理国語」では、本来は想定されていない小説を載せた教科書2点が合格。いずれも主教材である評論文の理解を深めるための補助教材のような位置づけで、検定意見が付いたものの、掲載自体は認められた。

 逆に小説や詩歌といった文学作品に親しむ新科目「文学国語」に評論文を掲載した教科書もあった。論理的な文章と文学作品を分離して扱おうとする文科省の方針に対し、違和感を持つ出版社があることが示された格好だ。

 新要領では、地理歴史と公民の教科にも大きな変更があり、現行の選択科目「日本史B」「世界史B」「地理B」に代わり、アクティブラーニングに軸足を置く「日本史探究」「世界史探究」「地理探究」が新設される。文科省は「科目再編などがあるため、単純比較はできないものの、16年度に検定を受けた現行教科書よりも平均ページ数が増えた科目が多かった」としている。各出版社が新要領に沿って、課題解決型の学習などに関するページや図表、グラフなどを充実させたためだとみられる。

 今回、内容が学習指導要領に沿っていなかった場合などに付けられる検定意見は6267件だった。このうち、竹島や北方領土、尖閣諸島に関する記述を改めるよう求めるものが、「日本史探究」「政治・経済」「地理総合」で計8件あった。いずれも出版社側が記述を修正して合格した。

 今回の検定では、高校の共通教科で申請された教科書189点はすべて合格した。この他、中学校の歴史的分野の教科書1点の申請があったが、「検定意見に沿った修正がなされなかった」として不合格となった。【大久保昂】

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