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Monday, April 11, 2022

青と黄の墨で支援 鈴鹿の進誠堂 国旗の色で販売 売り上げの半分ウクライナに - 読売新聞オンライン

 ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナを、国の伝統的工芸品「鈴鹿 ずみ 」で支援しようと、鈴鹿市の「進誠堂」が、同国旗を構成する青黄2色の墨をセットで販売したところ、注文が相次いでいる。「ウクライナ支援墨」と銘打ち、売り上げの半分を寄付する。社長で鈴鹿墨職人の伊藤晴信さん(34)は「戦火にあえぐ人たちの生活を支えたい」と願う。

 鈴鹿墨は、なめらかで濃淡を自在に表現できるなどの特長がある。同社では約20年前から、顔料などを用いて独自の「カラー墨」を製造しており、現在は白や紫など23種類を展開する。

 元々、スポーツ好きの伊藤さんは、サッカーやボクシングなどの分野に多くの選手を輩出してきた同国に親近感を抱いていた。

 同国へのロシア侵攻が始まり、成功を収めて、地位や名誉も手にしたはずの選手たちが、母国を守るため戦地に赴いていると耳にした伊藤さんは、「自分にも、できることはないか」と思い立つ。自身も職人というプロ意識から、国旗にちなんだツートンカラーの墨による支援に至った。

 支援墨は1個が長さ8センチ、幅2・2センチ。青色を表現した「瑠璃」と、黄色にちなんだ「 琥珀こはく 」の墨を組み合わせた。6日の発売直後から反響があり、3日間で準備した約50セットの半分に買い手が付いた。地元だけでなく、九州地方の農家など県内外から注文が入り、「ウクライナの支援になるのなら買いたい」「取り組みに協力する」などと支援に同調してくれたという。

 売り上げの半分は、鈴鹿市を通じ、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の日本での公式支援窓口、NPO法人「国連UNHCR協会」に送られる。

 伊藤さんは「砲火で破壊されたウクライナをなんとか支援したいとの思いを墨に託した。額は大きくないかもしれないが、力添えしたい」と望んでいる。

 販売は、13日までの期間限定で、1セット7700円(税込み)。事務所に併設する店舗などで、蓋に同国旗をあしらった きり 箱に入れて販売している。問い合わせは、進誠堂(059・388・4053)。

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