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Tuesday, June 7, 2022

アクティブな雰囲気で走りも上質な三菱「eKクロスEV」を“スポーツカー乗りのセカンドカー”に推す理由 - Au Webポータル

三菱「eKクロスEV」は、軽自動車規格の電気自動車。補助金を受けるとアンダー200万円で買えるコスパのよさもあって注目を集めています。しかし、魅力はそれ以外にも。ベースモデルから継承するアクティブな雰囲気と電気自動車ならではの上質な走りは、本物を知る人のセカンドカーにふさわしい出来栄えです。

もはやEVは特別な存在ではない

 2022年はEV(電気自動車)の発表・上陸が相次いでいるが、なかでも一番の注目株といえば、日産自動車の軽EV「サクラ」だろう。ここに取り上げる三菱「eKクロスEV」は、そんなサクラと基本的なボディ構造やEVユニットを共有する姉妹車である。

エクステリアのアクティブな雰囲気とEVならではの上質な走りで、スポーツカーや上級SUVなどを所有する、本物を知る人のセカンドカーとしてもおすすめできるeKクロスEV

エクステリアのアクティブな雰囲気とEVならではの上質な走りで、スポーツカーや上級SUVなどを所有する、本物を知る人のセカンドカーとしてもおすすめできるeKクロスEV

 eKクロスEVで注目したいのは、毎日を楽しくしてくれそうなアクティブなスタイリング。ベースモデルである軽ハイトワゴンの「eKクロス」と同様、バンパーをはじめとするディテールにSUVを想起させるデザインを採用し、車体下部やタイヤを囲む部分をブラック化。さらにルーフレールの採用により、クロスオーバースタイルを具現している。

 ちなみに、日産はサクラにベースモデルとまったく異なる内外装デザインを与えてきたが、三菱はベースモデルに通じる仕立てとした点が興味深い。これはコストの問題もあるのだろうが、三菱はあくまで「EVは特別な存在ではない」との考えから、ベースモデルに通じるデザインを採用したという。

 それでも、上級SUVに通じる“ダイナミックシールド”を継承したeKクロスEVのフロントマスクは、なかなかのインパクト。そのなかで、ダーククロムメッキが施されたフロントグリルなど、EVらしい個性も身につけている。

“ダイナミックシールド”を採用したフロントマスクは、なかなかのインパクト。ダーククロムメッキが施されたフロントグリルなど、EVらしい個性も身につけた

“ダイナミックシールド”を採用したフロントマスクは、なかなかのインパクト。ダーククロムメッキが施されたフロントグリルなど、EVらしい個性も身につけた

 そんなeKクロスEV(とサクラ)のキモとなるのは、軽自動車規格でEVを成立させたことだろう。ではなぜ、三菱(と日産)は軽EVを商品化したのだろうか? それは、軽自動車の実用性とランニングコストの安さがEVと好相性だからだ。

 eKクロスEVのバッテリー搭載量は20kWhと小さいため、1回のフル充電で走れる航続距離は最長180kmにとどまる。400km超えが当たり前となりつつある昨今の大型EVに比べるとはるかに短いが、街乗り重視のシティコミューターやセカンドカーとして見れば、十分理にかなったスペックといえる。

 郊外では交通事情などから、2台以上のクルマを所有する家庭も少なくない。そんな環境において、遠出をしない日常使いがメインの使われ方となるセカンドカーとして、狭い路地でも運転しやすく、居住性や乗降性など実用性にも優れた軽EVは、理想的な選択肢といえるのではないだろうか。

エンジン車にはない力強い走り

 動力性能や走行フィールにおいて、エンジン車にはない魅力を備える点もeKクロスEVの美点だ。アクセルペダルをひと踏みするだけで、その素晴らしさを実感できる。

 最高出力こそ軽自動車のメーカー自主規制である64psにとどまるが、規則に上限のない最大トルクは195Nmと、ターボエンジンを搭載する軽自動車に対し、約2倍の数値をマークする。しかもモーター駆動車らしく、アクセルペダルを踏むと同時に厚いトルクを発生するから、力強さにおいては並の軽自動車とは一線を画す。おまけに、加速する際の優れた静粛性も感動的。これだけで軽EVを成立させた価値がある。

パワートレインは最高出力64ps、最大トルク195Nmを発生。走り出しから最大トルクを発生するモーター駆動車ならではの美点により、軽自動車とは思えない走り味を実現

パワートレインは最高出力64ps、最大トルク195Nmを発生。走り出しから最大トルクを発生するモーター駆動車ならではの美点により、軽自動車とは思えない走り味を実現

 また他のEVと同様、ガソリンスタンドへ出かけて給油する手間が必要ないことも、EV化のメリットのひとつといえる。なかでも、1回の給油で走行できる距離が短い軽自動車の場合、そのメリットは大きい。

 eKクロスEVは急速充電と普通充電に対応するが、後者の場合、自宅で200Vの電源にケーブルをつなぐだけでOK。バッテリーがほぼ空の状態から満充電までの所要時間は約8時間というから、夕方帰宅した後すぐにケーブルを接続すれば、朝までには充電が完了する計算だ。

 もちろん、長距離移動時は外出先での充電が必要となるケースもある。ちなみにeKクロスEVの場合、バッテリーがほぼ空の状態から8割まで充電するのに、急速充電器で40分ほどの時間を必要とする。

●元祖アイミーブと比べて実用性が格段に向上

 ところで三菱自動車の軽EVといえば、2009年に事実上、世界初の量産EVとして発売され、一般ユーザーが普通に買える初のEVとなった「アイミーブ(i-MiEV)」を忘れてはいけない。そんな元祖とeKクロスEVとの最大の違いは、実用性だろう。

先駆者であるアイミーブに対し、より“使える”EVとなったeKクロスEV。広いキャビンや優れた航続距離など、実用性が大幅に進化した

先駆者であるアイミーブに対し、より“使える”EVとなったeKクロスEV。広いキャビンや優れた航続距離など、実用性が大幅に進化した

 2台にはパッケージングからして大きな差がある。丸みを帯びたフォルムと後輪駆動を採用するアイミーブは、リアシートがあまり広くなかった。それに対し、eKクロスEVは大人が座っても広いと感じられるスペースが与えられている。

 またメカニズムを見ても、最大トルクはアイミーブ時代の160Nmから2割もアップ。その上、航続距離はアイミーブが“JC08モード”で180kmだったのに対し、eKクロスEVはより厳しい計測となる“WLTCモード”で180kmへと向上している。

 しかもそれは、カタログ上の数値だけではない。eKクロスEVはエアコン使用時や暖房使用時の実質航続距離においても落ち込みを抑えている。つまり、実用性と快適性の両面から、より我慢しなくていい乗り物へと進化を遂げたのがeKクロスEVなのだ。

* * *

 eKクロスEVはどうしても“軽自動車のEV”という目で見てしまいがちだ。しかし、軽自動車ならではの運転のしやすさと、EV特有のストレスフリーの走りをあわせ持つことから、スポーツカーや大型SUVを所有している、本物を知る人たちのセカンドカーとしてもふさわしい1台だと思う。そして、遊び心あふれるeKクロスEVのアクティブなスタイルは、ほかとは違う個性を求めるそれらの人々にとって、最後の“ひと押し”となるだろう。

●Mitsubishi eK X EV P
三菱 eKクロスEV P
・車両価格(消費税込):293万2600円
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1655mm
・ホイールベース:2495mm
・車両重量:1080kg
・駆動方式:前輪駆動
・電気モーター:交流同期電動機
・定格出力:20kW
・最高出力:47kW(64ps)/2302〜10455rpm
・最大トルク:195Nm/0-2302rpm
・駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
・総電力量:20kWh
・交流電力量消費率(WLTC):124Wh/km
・1充電走行距離(WLTC):180km
・サスペンション:(前)ストラット式、(後)3リンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ドラム
・タイヤ:(前)165/55R15、(後)165/65R15

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